二〇〇四年五月二十五日 火曜日

岡田代表定例会見 [岡田代表]

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○代表定例会見:火曜日午後3時を定例に、記者クラブ以外にも開放して実施
○総理訪朝報告:批判に慌てて脚色しているのではないか、誤魔化さずに説明を
○年金法案は廃案のうえ仕切り直して抜本改革を議論することを総理に求める
○今週には参院選に向けた体制をつくり、地方廻りも含めてしっかりと対応
○まず家族5人の帰国を実現したうえで、強い立場で核問題等を交渉すべきだった
○不信任案:あらゆる手段を俎上に、最も効果的なときに最も効果的な手段を取る
○政府・与党は国民の7割反対の年金法案を取って有事法案等を犠牲にするのか
○日朝交渉は長い道程、カードを切り尽くしてこれからどうやって交渉するのか
○参院選を最優先し党改革は一旦凍結するが議論済みの問題は順次打ち出す 
○年金法案造反者への処分は行わない、『次の内閣』等の手続きが不十分だった
(画像をクリックすると動画でご覧になれます。要Windows Media Player。)

岡田克也代表/定例記者会見要旨
2004年5月25日(火)
編集・発行/民主党役員室

★会見の模様は民主党ウェブサイトでもご覧になれます。
300k → http://asx.pod.tv/dpj/free/2004/20040525okada_v300.asx
56k → http://asx.pod.tv/dpj/free/2004/20040525okada_v56.asx

■フルオープンの代表定例会見

【代表】まず、私の定例会見は、これから火曜日の午後3時を原則にして、代表としての定例会見を行いたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 今まで幹事長としては、野党記者クラブ所属各社の皆さんだけではなくて、その他の外国系メディアの皆さんや、あるいは雑誌その他、自由にご参加いただく形のフルオープンでやってきましたが、代表としても同じように、そういった開かれた形で引き続きやっていきたいと考えています。

 多分、他の政党の代表の方はあまりやっていないかもしれませんが、今回、藤井幹事長も同じやり方でやっていただけるということなので、代表、幹事長揃ってフルオープンでやるということを皆さんにまず申し上げておきたいと思います。

 ただ、何かの事件があったときだけやって来るのではなく、日常参加していただけると大変ありがたいと考えています。

■本会議での総理訪朝報告

【代表】さて、まず今、本会議が行われて、総理から訪朝報告が、3分間という非常に短い時間――インスタントラーメンがお湯を入れて出来上がる時間ですが――極めて短い説明があり、その後、各党の質問がありました。

 私自身も、来週の水曜日には、決算行政監視委員会で質問をすることにしていますし、出来ればそれまでにも党首討論を求めています。

 したがって、あまり詳しく言うとネタがバレてしまうものですから、ちょっとした感想だけ申し上げたいんですが、今日非常に気になったのは、10人の生存が明らかでない皆さん、あるいはそれ以外の皆さんについての調査の件です。

 ここが、今日の総理の報告の中では、「金正日国防委員長より改めて、白紙の状態から、直ちに本格的な調査を行う旨の明言がありました」と言われました。改めて、白紙の状態から、直ちに本格的な調査を行うと、これが総理の本会議での報告です。

 しかし、総理がお帰りになったときの記者会見を、私記憶していましたので、だいぶ表現が変わったなという印象を持って聞いていました。総理がお帰りになったときの会見で述べられたのは、私の記憶に間違いなければ、「直ちに改めて、本格的な再調査を行うように求め、これも合意を得た」ということです。 

 つまり主体が、総理が求めて、金正日総書記が合意をしたという言い方で、今日の答弁では、金正日国防委員長から明言がありました、ということで、主体が入れ替わっています。

 これは合意があったということなので、そう気にすることはないと言われればそれはそのとおりですが、ただ、総理のお帰りになったときの記者会見では、「白紙」という言葉はありませんでした。それが今回、今日の報告では金正日国防委員長から、「改めて、白紙の状態から、直ちに本格的な調査」ということで、「白紙」という言葉がいつの間にか加わりました。

 それから答弁の中では、「徹底的に」という言葉も総理は述べられております。今日の答弁です。しかし、「徹底的」の主語はどちらなのかと、総理のお帰りになったときの記者会見では、日本側も参加して徹底的にやっていくと、つまり日本側が徹底的にやりますという、そういう趣旨の答弁をされているわけですが、北朝鮮側から「徹底的に」という発言があったかのような答弁でした。私はそういうふうに今日聞きました。

 つまり、「白紙」とか「徹底的に」という言葉がいつの間にか加わっているわけで、これは本当のところはどうだったのか、ということを改めて感じさせるものです。国内の強い批判に、慌ててどんどん脚色しているのではないかと、そういったことすら疑われるわけです。

 是非正直に、総理自身がどうお述べになって、そして金正日国防委員長がどう具体的に言われたのか、それをしっかり誤魔化さずに国民に対して説明する責任があると感じています。

■年金法案への対応

【代表】それから国会ですが、今日も代議士会等で申し上げましたが、もう残すところ3週間ということになりました。年金の問題、現在参議院で審議が行われています。いろいろな問題があります。特に未公表といいますか、ちゃんと払っているか払っていないかについての公表が、自民党のみ行っていないという事実、このことは北朝鮮の問題に隠れて、少しメディアの扱いも少なくなっているように思いますが、やはり国民に対して正直であるという、つまりいろいろな議論をする大前提として、まず事実を明らかにするということの重要性から見れば、これは是非、そのことを自民党から自主的に公表していただきたいと改めてお願い申し上げておきたいと思います。

 いずれにしても、年金について国民の皆さんの7割は、今回の法案について、これは成立させるべきではないと考えておられます。このことは、当然のことです。4割が未納の国民年金についての改革は含まれていない、今回の政府案です。

 しかも、今回の政府案ではいろいろな新たな事実、5割の給付というものも、それがずっと続くものではないとか、今の説明と食い違うところも随分出てきました。そういう中で、この法案は廃案にして、そしてもう1回、抜本的な改革案、国民の望む改革案をしっかり仕切り直しをして議論する、そのことの決意を是非自民党に、あるいは小泉総理自身に求めたいと思っています。

■参院選に向けた準備

【代表】あと、私自身これから代表として、まだ時間も経っていませんが、何とか今週くらいには次の参議院選挙に向けてしっかりした体制をつくり、やや遅れていますが、獲得議席において、自民党を上回るだけの獲得議席が実現できるよう、地方廻りも含めてしっかりとした対応をしていきたいと考えているところです。

<質疑応答>

■ネクスト総理として日朝国交正常化にどう取り組むか

【記者】先ほどの本会議と関連しますが、代表ご自身としては、ネクスト総理として、北朝鮮と国交を正常化する必要があるとお考えなのかという点が1点と、もし国交を正常化する必要があるとお考えになるのであれば、拉致問題など過去に起こった問題があり、また核問題を抱えていて、なかなか誰がやっても難しいと思いますが、ネクスト総理としてはそれにどうやって取り組んでいくかというような所感があれば教えてください。

【代表】もちろん、北朝鮮との国交の正常化ということは必要なことだと思っています。しかし、それにはいろいろな前提が必要なわけで、だからこそ丁寧に、慎重に進めていかなければなりません。国会での年金との関係とか、参議院選挙ということで利用するようなことがあってはならないと、そういうふうに思っています。

 今回のことで言えば、私は5人の皆さんが無事に帰って来たことは、これは本当に喜ばしいことだと思いますし、私自身も、同じ年頃というか、若干私の子供のほうが若いわけですが、そういう子供さんたちを見ていて、取り囲む両親、あるいは親戚の皆さんの気持ちを思うときに、本当に良かったと心から思っています。

 ただ、その5人の帰国というのは、総理が行かなければ実現しなかったことなのか、そのことについての疑問を拭い去ることはできません。

 私が総理であれば、まず5人の帰国を何らかの形で果たして、私は必ずしもそれは総理が行く必要はなかったと思います。いろいろな条件を考えてみたときに。

 その上で北朝鮮に行って、残る10人、あるいはそれ以上の特定失踪者の皆さんの問題、あるいは核の問題について、きちっとした強い立場で交渉したと思います。

 今回の総理は、5人のことを、つまり帰国を急ぐあまり極めて準備不足のまま訪朝していますし、それから5人が本当に帰ってくるかどうか、それは現実には飛行機が飛び立つまで分からないという感覚を抱えていたと思います。

 そういう中で、強い交渉はできません。現実に交渉はしていない、言いっぱなしに終わっているだけで、90分の短い時間、お互い言うことを言ったというだけで、粘り強い交渉は全くできていないわけです。それはやっぱり、5人の方を確実に帰さなくてはいけないという立場の中での交渉ですから、そうなってくるわけです。

 同時に、国内で年金の問題、参議院選挙など弱みを抱えたなかでですから、きちんとした交渉もできていないわけで、私ならそういった問題はきちんとまず解決したうえで、自ら北朝鮮に行って、本質的な、10人の皆さんの問題、その他の特定失踪者の皆さんの問題、あるいは核の問題、そういうことについて、本腰を入れて交渉したと思います。

■内閣不信任案提出の見通し

【記者】国会に関連して、今日の常任幹事会で、小泉内閣を倒すといったことや、解散も辞さない覚悟でやるべきだといった意見が出ていたと伺っていますが、代表ご自身、内閣不信任案の提出について、現段階でどのようにお考えなのかお聞かせください。

【代表】これは最後の切り札的な存在ですから、こういう場で軽々に申し上げるつもりはありません。しかし、(年金法案を)廃案に追い込むために、可能な限り、あらゆる手段について、検討のために俎上に載せるというふうに考えています。最も効果的なときに、最も効果的な手段を取っていきたいと考えています。

■参院終盤国会の法案対応

【記者】年金法案に絡んでですが、今日、参議院の厚生労働委員会で7時間の審議がなされているかと思いますが、岡田新体制になってから、年金廃案を目指すというスローガンを掲げながら淡々と議論が進んでいて、与党からすると、採決に向けた準備が着々と進んでいるかのようにも見えるのですが、これについて、このまま着々と議論が進まないために何か考えていらっしゃるのかということと、もう1点、国会終盤に向けて、例えば金融関連法案とか、有事関連法案とか、他の法案を、言葉は悪いですが人質に取るようなことも考えていらっしゃるのかということをお伺いしたいのですが。

【代表】具体的な手段はノーコメントです。ただ、参議院執行部の皆さんとは、きちんと意思疎通をしながら、同じ問題意識を持って対応していますので、今審議が進んでいるからといって、審議が進んでいるというか議論がね、議論がなされているからといって、それが問題だとは考えていません。

 むしろ国民の皆さんからも、今の政府案の問題点について、しっかり議論してもらいたい、示してもらいたいというご意見が強いわけですから、そのことも同時に必要なことだと考えています。

 他の法案との関係は、今、私が特に具体的にコメントをする必要はないと思いますが、基本的にはそれは政府にかかっているということです。

 つまり、年金法案を取るのか、その他の重要法案を取るのか、すべてを成立させるということは、日程的には、常識的には無理だということは、誰でも分かることです。そういう中で何を優先し、何を廃案にするのかということは、それは一義的には政府・与党の判断です。

 例えば、有事関連法案について私たちは、テロの問題も含まれていますから、極めて重要だと考えています。この国会で成立させたほうがいいと考えていますが、しかし、あくまで年金法案に固執するのであれば、結果的には廃案になってしまう可能性は高いと思います。

 それは、我々が選択をしたのではなくて、まさしく政府・与党がそういう選択をしたと、国民の7割が反対する年金法案を取って、他の法案を犠牲にしたということですから、私がそれに対してコメントをする立場にはありません。

■北朝鮮問題の取り上げ方

【記者】北朝鮮問題に、今後の国会審議の中、また参院選に向けてどのように取り組んでいかれるのか、その点についてお聞かせください。

【代表】ちょっと質問が抽象的過ぎて答えにくいんですけれども。

【記者】北朝鮮問題に対する政府の姿勢を、民主党としてどのように参院選なり、国会審議の中で政府に対抗する手段として用いていくのか、この点についてお聞かせください。

【代表】手段として用いるというよりは、今回のことが本当に国益を実現したことになっているのか、私はそうは思いません。これからの日朝交渉というのは、正常化に向けて非常に長い道程があるわけですね。

 そういう中で早々と、制裁はしない、そして25万トンの援助をする、総理が2回目行った、というあらゆるカードを切り尽くして、そしてこれから何を、どうやって交渉しようとするのか、私にはとても国益を実現できるとは思えません。そういう意味で、大変問題のある訪朝であったと考えています。

■党改革への取り組み

【記者】党改革の議論がずっと進んできています。党改革推進委員会ですね。これが新執行部になって白紙に戻ったという話を聞いたのですが、これはどうなっていますか。

【代表】白紙に戻ったわけではありません。しかし、私なりに整理をしまして、まずはカウントダウンに入っている参議院選挙をいかにしっかり対応していくかということが優先課題です。

 したがって、そこに集中するということで、その間党改革については凍結すると。「凍結する」という意味は、本格的な議論は参院選後、という私なりの整理をしています。

 ただ、かなり煮詰まっている問題も多々ありますので、そういう問題についてはこれから順次、打ち出していきたいと考えています。

 今日も藤井幹事長と相談しましたが、これもすでに決まっている話ですが、閣僚並みの資産公開、これは近日中にやりましょうということを確認させていただきました。

 それから、秘書制度の抜本改革、これについてもほぼ案がまとまっていますので、役員会や常任幹事会にかけたいと考えています。

 その他、説明責任を果たすという視点から、いくつかのものについては順次打ち出していきたいと考えています。

 今日の最初に申し上げた、この記者会見、代表の記者会見をフルオープンにするというのも、その一環と考えていただきたいと思います。

■年金法案造反者への処分

【記者】幹事長時代に、新執行部へ先送りすると言った、本会議での造反者への処分について、今どのようにお考えですか。

【代表】この問題は今日、常任幹事会で本当は申し上げるべきだったかもしれませんが、改めて常任幹事会にもお諮りをしなければならないと思いますが、私としては、『次の内閣』その他での手続きを十分行っていないということもありますので、しかも執行部が代わりましたので、このことについて、特に措置とか処分とか、そういう対象には今回は含めない方向で対応したいと思っています。

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編集・発行/民主党役員室
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*会見の模様は民主党ウェブサイト〈http://www.dpj.or.jp〉でもご覧になれます。
*掲載内容を故意に歪める形での再配布はご遠慮ください。
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15:00 | 掲載者:井山
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