二〇〇五年二月一日 火曜日

代表定例会見 [岡田代表]


要旨
○国会審議:説明責任を果たさない総理の態度、不透明な政治資金がはっきりした
○常幹で宮城2区補選の候補者決定、非常に元気な候補者を得て喜んでいる
○鳩山NC外相を団長にスマトラ沖大地震の現地調査団を派遣する
○民主党予算案を発表、単なる批判ではなく対案を持って論戦するための説得材料
○イラク国民議会選挙:何はともあれ選挙が実施されたことは一歩前進
○年金集中審議:まずはしっかりとした実のある議論が実現することが必要
○年金制度の抜本改革が必要だと総理が考えているのなら議論の価値はある
○補選:福岡と宮城とでは状況・事情が異なるが、頑張って是非議席を守りたい

岡田克也代表/定例記者会見要旨
2005年2月1日(火)
編集・発行/民主党役員室

★会見の模様は民主党ウェブサイトでもご覧になれます。
300k → http://asx.pod.tv/dpj/free/2005/20050201okada_v300.asx
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■国会審議――総理の説明不足、不透明な政治資金

【代表】第1点は国会ですが、補正予算の審議が参議院予算委員会で行われています。昨日は我が党の小川敏夫議員を筆頭に、良い質疑ができたのではないかと思っています。

この補正予算をめぐる審議の中で非常に感じることは、1つはもちろん、最初の私の代表質問から始まった、小泉総理の説明責任を果たそうとしない態度です。開き直るといってもいいと思います。

ちゃんと私は誠実に説明していますと言いながら、現実には何ら説明をしていない。そういう姿が際立った質疑だったと思っています。

そして2番目は、「政治とカネ」の問題について、非常に不透明さが増したということです。前国会から引き続いての迂回献金、あるいは橋本派の1億円事件に加えて、自民党から各派閥へのいわゆる「モチ代」「氷代」の資金の流れが極めて不透明であると。自民党から各派閥、派閥から各議員への流れが極めて不透明であることは、非常にはっきりしてきたと思います。

総理は、制度上認められているんだということで、政策活動費の問題なども開き直っていますが、政治資金収支報告書というのは、政治資金の流れを国民から見て透明にするというところに本来の目的があるわけですから、政策活動費という形で何億円ものおカネが個人に渡され――それは総理も含めてですが――そして、その先は何に使ったのか全く分からないということでは、少なくとも、政治資金収支報告書の立法趣旨を裏切っているといいますか、趣旨に沿っていないことは明らかです。いわば「脱法的」と言ってもいいと思います。

しかも、いろいろ具体的な、「記載漏れ」と彼らが言う、実は記載しないヤミ的なおカネの流れが明らかになってきたと思っています。こうした問題について今後、よりしっかりとした対応が必要だと考えています。

今日、このまま行けば補正予算が成立して、明日以降どうなるかということについて議論がこれから本格化しますが、まず基本的には予算委員会の現場や国対委員長に対応していただくということでありますが、きちんとメリハリのある対応をしていきたいと考えています。

■宮城2区補選の候補者決定

【代表】2番目に、今日、常任幹事会がありまして、その場で宮城2区の門間ゆきこさん、私は常任幹事会の後、写真撮影もしましたが、大変元気のいい候補者で、(前職の)鎌田さゆりさんも元気な国会議員でしたが、非常に元気な候補者を得ることができて喜んでいます。

この前の日曜日の北九州市議会議員選挙では、一定の成果を出すことができましたが、それを1つの弾みにして、今度の宮城2区や福岡2区の補選、そして都議選――。都議選も準備が着々と進んでいますが、しっかりとした結果を出していきたいと考えています。

■スマトラ沖大地震――被災地現地調査断念

【代表】以上2点申し上げましたが、あともう1点、事務連絡的になるかもしれませんが、国会がこういうことで、なかなか最初から厳しい対応を迫られています。

党首討論も来週できれば開催したいと思い、現場で交渉してもらっていますが、そういう状況ですので、予定していましたスマトラ沖大地震の被災地へ、私が直接行って調査することについては、今回断念して、鳩山由紀夫ネクスト外務大臣に団長になっていただき、速やかに調査していただく、現地に行って把握していただくことになりましたので、ご報告申し上げたいと思います。

<質疑応答>

■審議拒否のメリットとデメリット

【記者】予算委員会への対応ですが、本予算審議を前にして、与党側は従来から民主党の求める証人喚問について、頑なな姿勢を崩していません。ついては幹部間で今後の対応を考えられると思いますが、審議拒否という選択肢も1つあると思いますが、それを行う場合と行わない場合のメリット・デメリットについて、代表はどのようにお考えでしょうか。

【代表】今週はまだ始まったばかりで、まだ予算委員会の現場で交渉しているところですから、そのような先回りした「頭の体操」は、今はしないほうがいいと考えています。

■民主党予算案の活用方法

【記者】先ほど仙谷政調会長から、民主党の独自予算案の発表がありました。これについて、国会の場でどのように活用していくのか、また補選・都議選でどのように活用していくのか、お考えをお聞かせいただければと思います。

【代表】国会の場では、我々は予算提出権がないということで、これを委員会提出ということにはならないようですが、当然、仙谷政調会長を始め、予算委員会の質疑の中で、我々の考え方をしっかり示す根拠となるものだということです。

単なる批判ではなく、しっかりとした対案を持って、そして論戦していく。そのための、極めて有力な説得材料だということだと思います。

補選・都議選でどのように使うかというのは、まだ少し先ですから、そこまでいま考えているわけではありません。

今回の予算案は国会に提出することができないということもあって、なかなか一般の国民の皆さんの目に留まることは少ないかもしれませんが、相当議論して積み上げて、練り上げて作ったもので、我々が政権を取れば、こうした予算編成が可能になるということを具体的に示したもので、政調会長も当然述べられたと思いますが、民主党としては自信を持って示しているものです。

子ども政策を中心に、政権が代われば予算配分もこれだけ変わる、ということを具体的に示したものです。

■イラク国民議会選挙と自衛隊撤退

【記者】イラク国民議会選挙についての評価についてお聞きかせください。また、代表はかねて自衛隊の撤退に関して、国民議会選挙の結果とオランダ軍の撤退の時期に絡めて撤退を求めるのが現実的という話もされたと思うのですが、今回の選挙の結果を受けて、自衛隊撤退についてどのように思われますか。

【代表】イラクにおいて、何はともあれ選挙が行われたことは、一歩前進だと評価していいと思います。

もちろん、中身の検証はまだこれからですし、今回の選挙の結果を受けて、何がイラクで起こるのかということは、かなり不透明な部分があると思いますが、そのようなことはさておいたとしても、選挙が途中で中断することなく行われたことは、私は評価していいと思っています。

しかし、それで万々歳と言える状況ではないと。選挙結果についても、スンニ派の参加が少ないということが言われていますし、今後大きな課題を残すことになったことも、これもまた事実です。

自衛隊撤退の問題で私が申し上げているのは、原則論としては直ちに撤退と。しかし選挙、そしてオランダ軍の撤退、そうしたことを考えて、いますでに自衛隊が行っているという現実から見れば、オランダ軍が撤退する3月頃を目途に考えるのが現実的であると、そう申し上げてきました。今回の選挙結果によって、その判断が変わることはありません。

■年金集中審議と次のステップ

【記者】年金問題でお伺いします。民主党が求める国会での集中審議について、与党側も前向きと聞いていますが、集中審議を経て次のステップに仮に進むとしたら、集中審議で政府、小泉総理がどのような回答や姿勢を示すことが、次のステップに進む条件となるとお考えでしょうか。

【代表】まだ集中審議を我々が求め、そのことがいま実現する方向で話が進んでいるという状況ですから、その後のことは、何か条件とか、その次どうするとか考えているわけではありません。

あくまでも集中審議の中で実のある議論をする。私は4項目を代表質問の中では申し上げましたが、そうしたことを中心に、しっかりとした実のある議論が実現することが必要で、その先のことは、それがどの程度実現したかによって判断していけばいいということです。

それ以上のこと、こうすればこうなるというケーススタディは無用だと思います。

■年金改革の建設的議論

【記者】同じく年金についてお聞きしますが、いまの集中審議の話で、いままでの国会での年金の議論というのは、民主党は民主党案を主張して、政府・与党側はこの前の年金改革は持続可能な年金制度であったという、ある種噛み合わない議論が続けられてきたと思うのですが、代表は4項目について答えてもらうというという話ですが、この他具体的にどうすれば建設的な議論ができるか、あるいはどのようにして建設的な議論にしていきたいとお考えか、お聞かせください。

【代表】我々は建設的な議論をしたいと思っています。これがまず第1です。

国民の立場に立った年金の抜本改革を成し遂げていくために、もちろん「政権を取ったら」というのも1つの考え方ですが、いまの与党が議論する気があるのであれば、現時点でも大いに議論を深める価値はあると思っています。

私は4点と申し上げましたが、特に抜本改革が必要ないと政府が考えているとすれば、議論する意味はありません。私の質問に対して、本会議では小泉総理は言葉を濁しました。役所の書いた答弁をそのまま読まれたから、そのようなことになったのだと思いますが、参議院選挙のときにも小泉総理は、抜本改革の必要性を半ば以上認めていたわけです。

私は非常に印象深く思っているのは、選挙ですから、抜本改革が必要だと総理が言ったので、「では、いまのは抜本改革でないのか」と聞いたら、あれも抜本改革これも抜本改革、抜本改革もいろいろある、と総理は答弁していましたが、いま施行されている案が抜本改革かどうかは置いたとしても、抜本改革が要るということは、小泉総理はその間は認めていたわけで、そのあたりを今どのように考えているのか。

「抜本改革は要らない」と言われてしまうと、議論する価値はなくなってしまいます。その他、私が申し上げたことについて、もう少し総理のきちんとした答えが聞きたいと思っています。

ただ、あまりそのことを厳しく条件付けてしまうと、議論の入り口で止まってしまいますので、相手の対応を見ながら考えていくという基本姿勢でいきたいと思っています。あくまでも国民の立場に立って議論する姿勢を貫いていきたいと思います。

■福岡・宮城補選への意気込み

【記者】宮城2区で候補者が決定しました。宮城2区、福岡2区補選にあたって、この2つの選挙区は民主党の現有議席ですが、改めて意気込みをお伺いします。

【代表】多少、2つの選挙区で状況、事情が異なります。

福岡2区は、前任の民主党議員が学歴詐称の疑惑の中で、ご本人が議員辞職されたわけで、これはまず率直に有権者の皆さんに申し訳ないと思っています。

しかし、そういう中で、福岡2区の特別の意味、つまり小泉総理の盟友である山崎氏が相手ですから、これは小泉政権に対して、きちんと「ノー」という有権者の皆さんの気持ちを表す選挙だと思っています。是非、頑張りたいと思います。

宮城は、鎌田さんは自ら辞職されたわけですが、彼女が辞めることについて、かなりいろいろな疑問があると考えています。

もちろん、司法が判断を下したことですから、そのこと自身に異を唱えるものではありませんが、こんなに簡単に現職議員が責任を取らなければならないような制度、あるいは運用でいいのかという気持ちは非常に強くします。地元にもそうした声は根強くあると思っています。是非、その悔しい思いをぶつけて、今後も民主党の議席を守りたいと考えています。

■スマトラ沖大地震――現地調査の意義と鳩山調査団の課題

【記者】スマトラ沖大地震の視察の件ですが、当初は代表が視察する予定だったのですが、この時期に視察することの意義と、鳩山ネクスト外務大臣を団長とする調査団の課題について、お聞かせください。

【代表】まず、(今回のスマトラ視察の)意義を言う前に、現場に行くことがいかに価値のあることかということを申し上げておきたいと思います。

いろいろなメディアを通じて被災地の状況は耳に入ってきますが、やはり現場に行くということは、間接的に見たり聞いたりすることとは違う重みがあると思います。そのような意味で、私は是非(現地調査に)行きたいと考えていました。

同時に、現地で大変なご苦労をいただいているNGOの皆さん、自衛隊の皆さんを激励すること、また亡くなられた皆さんや被災された皆さんに対して、お悔やみとお見舞いを日本の野党第一党として申し上げ伝えることは、価値のあることだと思っています。

もちろん、行くことによっていろいろ見えなかったものが見えてきますから、これからの復旧活動について、より適切な提言ができるようになると考えています。

もともと私が団長として行く場合にも、鳩山先生にはネクスト外務大臣としてご同行いただくことをお願いしていましたので、私が行けなくなった結果、鳩山先生に団長をお願いして行っていただくということです。

それ以上のことは、実際に向かう鳩山先生にお聞きいただいたほうがいいと思います。非常に私も行きたかったのですが、残念です。

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15:00 | 掲載者:井山
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