○小泉主査 これにて御法川信英君の質疑は終了いたしました。
次に、松本大輔君。
○松本(大)分科員 民主党の松本大輔です。どうぞよろしくお願いします。
先日、確定申告のために税務署に行きましたら、「この社会あなたの税がいきている」という標語が目につきました。このおなじみの確定申告の手引にも書いてあるとおりでございます。私も、書類の記入を済ませまして、提出のために順番待ちをしておりましたところ、一人の男性が私のそばを通りまして、この標語を声に出して読まれた後、うそつけと言いながら帰っていかれました。
きょうは、予算委員会の分科会です。確定申告と重なるこの時期、また定率減税の縮減が大きな議論を呼んでいる中、この審議中継をインターネットでごらんになられている納税者の皆さんのためにも、果たして「この社会あなたの税がいきている」と本当に胸張って言えるような予算なのかどうか。そのことを、私の地元広島二区で行われようとしております幹線林道事業を題材にきょうは検証させていただきたい、このように思います。
この幹線林道事業、お手元に新聞記事の方も配付させていただきましたが、実施主体は緑資源機構でございます。昨年、そちらにいらっしゃる前田長官にも御答弁をいただいたわけですけれども、計画事業費は九十六億円。三分の二は国の補助金、残り三分の一の大半、およそ三十億円近くは地元の広島県も最終的には負担をしなければならない。私も、広島県民の一人として大変強い関心を寄せているところであります。
本日は、まず費用対効果の検証から入っていきたいと思いますが、まずは林野庁長官にお伺いいたします。
緑資源幹線林道大朝鹿野線、戸河内―吉和区間のうち未着工区間について、平成十七年度予算額と今後必要な建設費をお聞かせください。
〔主査退席、北村(直)主査代理着席〕
○前田政府参考人 実は、御指摘の区間につきましては、平成十二年度の再評価におきまして、渓畔林部分について、環境保全に十分配慮して事業を実施する必要があるというふうにされたわけでございます。御案内のとおりだと思います。これを踏まえまして、緑資源機構の方では、環境保全調査検討委員会を設けまして、林道工事の実施に伴います影響の予測評価及びその保全措置を専門的かつ学術的な見地から検討というふうに承知いたしております。
それで、当該区間の事業を引き続き実施する場合には、地域の理解を得る上でも、緑資源機構が自主的に費用対効果分析を行いまして、当該事業の有効性、効率性について検証を行っていくことが重要ではないかというふうに実は考えている次第でございます。現在、まだそこのところは、当時着手したときにはそういった形のもので動いていなかったということもございまして、今申し上げましたような形でやることが重要ではないかというふうに考えている次第でございます。
なお、二軒小屋―吉和西工事区間の整備に必要な事業費でございますが、現在実施されています環境保全調査検討委員会の検討結果を踏まえまして、緑資源機構において、詳細な線形あるいは幅員あるいは工種、工法、こういった規格構造が定められた後で試算するということになろうかと思います。
このため、費用対効果分析の実施にはなお時間を要するものというふうに考えているところでございますが、適切に対応するよう緑資源機構を指導してまいりたいというように考えている次第でございます。
○松本(大)分科員 長い御説明、詳しい御説明をいただいたんですけれども、要約すれば、検討委員会の答申が出るまでは予算額がわからない、こういうことではないかと思います。本当に把握していないのかなというのは、私は驚きであります。来月末の補助金の締め切りまでに資源機構から申請があった場合は、ではどういうふうに対応されるのか。一方で、緑資源幹線林道分の補助金についてはしっかりと平成十七年度予算分に盛り込まれているはずですよね。では一体、緑資源幹線林道分の補助金の適正規模というのはどうやって算出なさっているのか、非常に摩訶不思議な感想を抱くわけであります。
先ほど、費用対効果分析はこれからだとおっしゃいますけれども、ちなみに、この未着工区間が完成した暁には地元の廿日市市に移管されるということになると思うんですが、この林道の引き受け手である廿日市市が負担するであろう維持管理費について、では教えてください。
○前田政府参考人 御指摘の通常、幹線林道が完成いたしまして、それを地元の市町村等に移管するということになりますと、今度は、地方自治体の方でその維修費等を負担していくということになるわけでございまして、そこのところまでは、私どもとして、幾らかかっていくのかというところまでは精細には掌握していないというような状況でございます。
○松本(大)分科員 今お手元にお配りした新聞記事、後で言及しようと思っていますが、引き受け予定の地元廿日市市は、まさにこの維持管理費が大変気にかかっていて引き受けに難色を示しているという状況があらわれていまして、ちょうど今月の末にもまた再度検討委員会が開かれる予定なんですが、この期に及んでなお、維持管理費は承知していない、補助金を把握されている監督官庁が維持管理費について把握していないということで本当にいいのかなと。建設予定額も建設費用もわからなければ維持管理費もわかりませんと。先ほど費用対効果の分析もこれからですとおっしゃいました。つまり、この未着工区間については、完成後に見込まれる木材生産上の効果というのは、金額的には示されていない、把握されていない、こういう御理解でよろしいですか。
○前田政府参考人 そういう意味では、おっしゃるとおりであります。
○松本(大)分科員 正直言って、今までの御答弁を伺っていると、この幹線林道事業については、建設費用も検討委員会の結果が出るまではわかりません、完成後引き受け手となる自治体が負担するような維持管理費についてもわかりません。完成した暁には、これは林道ですよ。林道が完成した暁に、木材生産上の効果についても金額的にも把握していないということなんですが、これは、少なくとも予算案の審議が終わるまでにはわかるんでしょうか。
○前田政府参考人 予算の立て方といいますか仕組みといたしまして、維持管理費あるいは修繕費等、これにつきましては、基本的には交付税の方で措置されていくということになっておりまして、その具体的な額について、私どもは詳細には承知していないというような状況にございます。
○松本(大)分科員 あえて維持管理費にしか今コメントされなかったと思うんですが、建設費用と木材生産上の効果についても、予算の審議が終わるまでにはわかるんですか。
○前田政府参考人 今お話にございました費用対効果分析の関係で、いわゆる費用の部分につきまして、先ほど申し上げましたように、そこの路線について、どういう工法で、どのくらいの幅員で、そしてどのような規格でやっていくのか、それが確定していない段階でございますので、私どもとしてはそこまでは掌握していない、計算していないというのが実情でございます。
○松本(大)分科員 驚くべき答弁だと言わざるを得ません。
その幹線林道事業につける予定の補助金の総額自体は平成十七年度予算には盛り込まれているはずでして、この予算委員会というのは、要するに、政府がつくった予算をチェックするために開かれているんじゃないか、私はそのように把握しているんです。ただ、チェックするのに際して、判断材料というのがなければチェックしようがないわけですけれども、費用もわからなければ木材生産上の効果もわからない。
これは幾ら何でも無理がありませんか、長官。予算委員会の審議で、補助金も盛り込まれて、その補助金がつけられる予定地の林道事業について、建設費もわからなければ木材生産上の効果もわからない。これは審議しろという方が無理がありませんか。
○前田政府参考人 確かに、幹線林道全体の予算規模、これにつきましては御案内のように予算書の中に出てくるわけであります。
ただ、それは百数十億の予算規模があるわけでありますが、実際にそれは、どういう路線にどれだけ配分していくかということにつきましては、予算が成立した段階で、実施計画が策定される、その段階で配分するという構造になっておりまして、現時点で、それぞれの路線ごとの数値、あるいはさらにその細部であります区間、さらには工事区間、そこまで全部張りついているという状況の積算の方式にはなっていないということであります。
○松本(大)分科員 今の御答弁は、要するに、補助金行政というのは決算でしかチェックしようがない、予算の段階では垂れ流されるままだということではないかと思いますが、質問の仕方を変えます。
計画延長二十五・五キロのうち、既に完成した距離と未着工区間の距離をお聞かせください。これは平成十六年度末見込みで構いません。
○前田政府参考人 現在、十五年度末実績で把握しておりますのは、総延長が二十五・五キロ、そのうち十五年度末実績で約十一キロというように承知いたしております。
○松本(大)分科員 きのう質問取りにいらっしゃいまして、そちらにいらっしゃる方も同席されていたわけなんですが、何でこんなことになるのかわかりません。
では、既に完成した区間について、投下した事業費、同じように見込みで構いませんので、教えてください。
○前田政府参考人 七十七億でございます。
○松本(大)分科員 十一・一キロで七十七億円ということなんですが、財政が厳しい割には大変派手に使ったなという印象を受けざるを得ません。
ちなみに、昨年、私、同じこの分科会で、同じ前田長官に御質問をさせていただいたところ、御答弁では計画事業費が約九十六億というふうにおっしゃっていました。これから先ほどおっしゃった七十七億円を引くと、残りは十九億ということになろうと思うんですが、十一・一キロで七十七億をかけた、残り十四・四キロで、本当に残る十九億で建設ができるんでしょうか。長官、いかがでしょうか。
○前田政府参考人 この計画自体は、全体計画が相当以前につくられているということで、その時点での将来の大まかな見通し、そういったもので百、九十何億だったと思いましたけれども、その額というのは当時想定されていたわけであります。
そして、その中で実際にやってきた工事、そういった中で、実行過程では当然変わってくるのが一つと、もう一つは、今までの路線、基本は幹線林道の場合、全幅七メートルであります。したがいまして、メートル当たり単価は相当大きな額になるわけでありますが、今後の新しいところにつきましては、先生御案内のように、相当今度は縮小する、幅員も縮小する、そういった形になってきますので、若干そこは異なってくるのではないかなというような形に考えております。
したがいまして、今後の額につきましては、当然、実行の見通しが立った段階で、どのくらいになっていくのか、これは改めてもう一回見通しを固めていく、そういうことになろうかというふうに理解いたしております。
○松本(大)分科員 長官、九十六億というのは、わずか一年前に私の質問に対して長官御自身が御答弁された金額なんですよ。それが、わずか一年の間で、いや、随分前に立てた計画ですから、それは計画は変わり得るんですという御答弁をされている。同じ責任者のもとで行われている事業が、一年たったらあっさりと覆されることが当たり前のように御答弁をされている。さらには、現段階ではその総額が幾らになるかすらわかっていらっしゃらない。恐ろしくずさんな予算管理だと言わざるを得ません。計画事業費九十六億という計画は何のためにあるのか、全くこれではわからないわけであります。
大臣にぜひお伺いしたいと思いますが、所管する補助金事業がこんなずさんな管理をされていてよいのでしょうか。
○島村国務大臣 全国規模にわたって林業に関することをつかさどる長官の立場で、全部の地域に事細やかにすべてを承知しているとは私たちも理解しませんが、しかし、私は、平素の前田長官の対応を見ていますと、これだけ細やかに、誠実にやって、さぞかし疲れるだろうなと思っているくらい、私はむしろ彼を大いに評価している人間です。
○松本(大)分科員 私は長官御自身の人格を否定しているわけではございませんで、補助金事業として予算管理が余りにもずさんではないのですかということを申し上げたいわけでございます。
昨年のこの分科会での私の質問に対して、当時の木村大臣政務官が次のように答弁されました。「戸河内―吉和区間の整備によりまして、間伐等の森林整備が進みまして、」中略「皆さんの林業経営の効率化にも期待できるというふうに私ども考えております。」というふうに御答弁をされています。
今までの御答弁では、林業経営の効率化の効果、すなわち木材生産上の効果というのはわからないということなんですが、では、せめて間伐等の森林整備が進むのかどうかというところをぜひ検証したいと思うんです。
十六年四月、今回の開通区間を管轄する広島森林管理署が国有林野施業実施計画を改定しています。これは五カ年計画でして、伐採や造林の箇所別の事業量が記載されているということなんですが、当然、今回の林道の開通を見越した伐採、造林計画が盛り込まれているはずだと思います。
そこで、長官にお伺いします。
林道開通によって伐採や造林の事業量がどのようにふえるのか、具体的な数値でお示しください。
○前田政府参考人 御指摘にございました広島森林管理署の国有林の当該区域の事業量の関係でございますけれども、ここにつきましては、当面、いわゆる伐採、当然それに伴います造林につきましては当分の間はまだ計画は立てておりません。
ただ、これにつきましては、人工林の部分におきまして相当間伐の適齢期のものがありますのと、現地の状況から判断いたしまして間伐が必要なものが相当あるということで、十六年四月から有効な五年間の今お話ございました新しい施業実施計画、この中では、三百二十四ヘクタールの間伐を今後五年間で実施したいということで、計画をつくっているところでございます。
○松本(大)分科員 済みません、それは今までと比べてどのようにふえるんですか。林道開通前と後と、どのように変わるんですか。
○前田政府参考人 前計画におきましては、同じく十一年の四月一日から十六年の三月三十一日まででございますが、当時、七十六ヘクタールを計画いたしておりました。これが、今回また現地を精査いたしまして、これは林道の開通、そういったものも頭に置きながら、三百二十四ヘクタールということで計画を予定しているということでございます。
○松本(大)分科員 ちょっと確認させていただきたいんですが、それは森林管理署が管理する三万ヘクタールの部分ではなくて、この林道の周辺地域ということかどうかがまず一点目。
それから、間伐に必要な人的な手当てについてもその施業実施計画に入っているのかどうかを確認させてください。
○前田政府参考人 今申し上げましたのは、できるかできないかはちょっと別にしまして、今度実施できるであろう林道の受益区間、利用区間内の間伐の数量であります。森林管理署全体の管轄ではなくて、当該林道に係る利用区域、そこにおきます実施量であります。
それと、人的な問題につきましては、具体的に何人をどうするという形の計画にはなっておりませんで、国有林につきましては、御案内のように、抜本改革以降、直営直用でやっていた作業を基本的には全面的に民間委託に切りかえるという形、あるいは売り払い等によって行うという形に切りかえておりまして、これにつきましては、近隣の林業事業体あるいは森林組合、あるいは製材、場合によったら素材生産関係の方々、そういったところで担っていくということになろうかというふうに考えております。
○松本(大)分科員 引き受け手があらわれるのかどうか、そこに対してどのぐらいのコストが見込まれているのかというところもちょっと聞いてみたいところではあるんですが、ちょっと時間の都合で、金銭的なコストに加えて環境負荷、環境コストの問題についても取り上げさせていただきたいと思います。
今回の林道は、細見谷渓畔林と呼ばれている地域を通ります。こちらについては、日本生態学会からも、大変希少な生態系を残している地域だとして、本件の工事の中止を求める総会決議というものが一昨年、環境大臣、農水大臣の両大臣に提出をされています。
当該地域の自然の貴重さについては農水省さんも御承知されているようで、十二年の再評価の結果、環境保全に十分配慮した上で着工するんだということで、検討委員会というものが昨年の六月に立ち上げられたわけでございます。
その環境保全調査検討委員会、随時公開をされているんですが、そこで、本日お配りした二月十九日付の新聞記事になるんですが、地元の廿日市市が環境保全案に対して難色を示す文書を送ったという記事であります。環境保全のために一部を舗装せず砂利道としたことに対して、敷き砂利工法としたことに対して、維持管理費の確保が難しい、引き受けが難しいというふうに明言をしているというふうにあります。実際、市長名の要望書というのは私見せていただいたんです。
こうなってきますと、昨年の本分科会で長官がおっしゃられました、「地元の要望を踏まえ、環境保全に十分配慮しつつ、事業を実施してまいりたい、」という御答弁の地元の要望なるものと環境保全の両方が真っ向から対立している状況ではないか。地元の要望を満たすということと環境保全上の要請を満たすということが両立できないような状況が今まさにあらわれているのではないかと思います。
そこで、大臣にぜひお伺いしたいんですが、先ほども申しましたとおり、地元の要望を踏まえ、環境保全に十分配慮するという長官の答弁を実際に実施することが難しくなっている現状ではないでしょうか。いかがですか。
○前田政府参考人 私の方から事務的なことも含めましてちょっと説明させていただきたいと思います。
先生の方がよく御存じだと思いますが、この緑資源機構の方に設けました環境保全調査検討委員会、こちらの方におきましては、当該区間につきまして、当初の構想ですと、全幅五メートルで来て、渓畔部分につきましては車道幅員三メートルぐらい、そしてその後がまた五メートルという計画であったわけであります。
それにつきまして、環境保全上のいろいろな問題も懸念される点もあるということから、渓畔林部分につきましては三メートル、現状の形を基本にいたしまして、そこに透水性の舗装を行う。その際、一部、自然環境保全上非常にセンシティブな部分、ここにつきましては敷き砂利のままにしておく、舗装しないという形の検討会としての意見が出ているわけであります。それともう一つ、左側の、左といいますか西側の方につきましては、全幅五メートルにつきまして、そこも幅員を縮小いたしまして四メートルにしたいというのがこの環境検討委員会の素案だったわけであります。
それに対しまして、パブリックコメントをやった段階で、地元の廿日市市の方からは、そういった形で幅員を小さくされると非常に効率性が落ちる、だから、環境保全に配慮しているのは評価するけれども、そういった幅員を縮小することについては見直していただけないのか。それから、そういった渓畔林という環境保全上重要なところについて、一部現状の砂利道のまま残すということがあるわけでありますが、それは管理維持上いろいろなコストもかかるし、全面的にやはり舗装していただきたいというような意見で、まさに、確かに先生がおっしゃられますように、一方で環境的な面からのアプローチ、それと、地元の方とすれば、もっと効率的な形でこの道を早くつくってほしい、そういったところでぶつかっているわけであります。
そういったいろいろなパブコメの意見も受けながら、検討委員会の方で、どうあれば一番いいのか、そういったことをさらに検討を詰めて、その上で最終的な報告を取りまとめるというように承知しているわけであります。それを受けて、緑資源機構としては、その実施方式あるいは内容、それにつきまして固めて対応していくということで、私どもといたしましては、そういったものにつきましては適切な対応になるように指導していきたいというふうに考えている次第であります。
○松本(大)分科員 今の長官の御答弁に私は少し違和感を感じます。というのは、環境保全調査検討委員会というのは、純粋に学術的な見地から環境への影響とか保全策というのを論じるところであって、地元の要望がどうだとか、財政的な負担がどうだとか、林業事業、林道を通すことによる事業の是非そのものを判断したりするところではないというふうには思うんですけれども、地元の要望、財政的な負担がかかるからやはり幅員広げてよとか、管理が難しいからやはり舗装してよということをなぜ生態学の専門家の専門委員会で検討しなければいけないんですか。それはおかしくないですか。
○前田政府参考人 それは確かに、先生御指摘のように、この検討委員会自身は専門的あるいは学術的なものを主体に検討していく、そういったことを旨として実施しているものでありますけれども、さらに実際の報告、そういったものを取りまとめるに当たりましては、幅広くいろいろな形の意見、各分野の意見、そういったものも踏まえ、参考にした上で最終的な結論を出していくということで、何も地元だけではなくて、当然、自然保護派関係の方々の意見も、さらにはそこの森林組合等々の方の恐らく出ているだろうそういった意見も、いろいろなことを踏まえまして、その中で、では、専門的な立場あるいは環境の観点、そういったものも踏まえながら、どういう形が望ましいのか、そういったことを最終的な報告書として取りまとめていくというように理解いたしております。
○松本(大)分科員 私は、よもや調査検討委員会が、地元の要望だからやはり幅員を広げましょうかとか、いや、やはりアスファルト舗装にしましょうというような、環境保全の見地を台なしにしてしまうような、そんな翻意をするとは思えないんですよ。
ですから、検討委員会が今月末そして来月開かれたとしても、どう考えても早期着工が見込める状況にはないというふうに思います。費用対効果の分析もはっきりしていない。森林整備の人的手当ての計画も具体的ではない。おまけに、ここに来て地元の要望と環境保全上の要請が相入れなくなってきている。
大臣、ぜひお伺いしたいんですが、少なくともこの検討委員会だけでも第五回以降も継続して、そもそもどのような調査が必要かというところも含めて、もっと十分な時間をとって議論をやり直すべきときが来ているというふうに考えますが、大臣、いかがですか。
○島村国務大臣 私には土地カンが全くありませんが、少なくも本件については環境保全調査検討委員会が専門的かつ学術的な見地から種々検討し、進めてきているところでありまして、この委員会の最終結果を踏まえ、緑資源機構が林道実施計画について適切に対処するよう指導してまいりたい、これだけは申し上げておきたいと思います。
○松本(大)分科員 時間がやってきてしまったのでこれで終わりますけれども、申し上げたいことは、一度始めたことは絶対にやめない頑迷固陋の官僚機構と拙速な環境影響評価、そして煮詰まっていない議論によって失われた自然は二度と戻ってくることはありません。
島村大臣は御自身のホームページで、「子供たちに確かな日本を残そう」というキャッチフレーズを掲げていらっしゃいます。私も全く同感であります。しかしながら、子供に残すべきは、アスファルト舗装の道路と借金ではなくて、過ちを改むるにはばかることなかれという、人としての道でございます。
ぜひとも三十三年前のカビくさい計画に対する妄執を断ち切る、大臣の勇気とそして政治的決断力に強い期待をあらわしまして、私の質問を終わります。
○北村(直)主査代理 これにて松本大輔君の質疑は終了いたしました。