第17号 平成17年5月13日(金曜日)

塩崎委員長 次に、松本大輔君。
松本(大)委員 民主党の松本大輔です。どうぞよろしくお願いします。
 大臣、まずお伺いしたいんですが、相次ぐ企業不祥事の原因について、大臣はどのようにお考えでしょうか。
南野国務大臣 大変悲しいことでございますが、そのような企業の不祥事というのは、単に企業の役員とか従業員によって不当な行為が行われる場合のみならず、また組織ぐるみで違法行為が行われる場合もある、さまざまな原因によって生じるものと考えておりますけれども、総じて申し上げるのであれば、企業経営や企業活動に携わる者の不注意または遵法意識の低さなどがこれらの原因になっているのではないかな、そのように思っております。
松本(大)委員 私は、実は今の御答弁では不満でございまして、それはなぜかというと、仕組みとしては法務省として一応最大限できることはやっているんだ、問題は、経営の現場で携わっている方の不注意とか遵法意識の欠如と。要するに、個人の責めだったり、さっき組織ぐるみという言葉がありましたけれども、そういうことが、当事者の責めに帰すべきことであって、それは、法務行政のトップとしての発言としては、私は、ちょっと無責任のそしりを免れないのではないかなというふうに思うんです。
 刑法の改正のときの議論でもありましたけれども、罰則を重くすれば恐らくは犯罪は減るんじゃないかと思う、しかし効果のほどは明らかじゃないんじゃないかというような、そんな印象を私は持ったんですけれども、どうも今の大臣の御答弁というのは、仕組みは用意されているんだ、法務行政としてもできるだけのことはしているんだ、要するに、最後は個人であったり組織の問題であって、法務行政のトップとしての責任というものではないんだ、何かそんなふうな聞こえ方がするわけなんです。
 では、私はどう考えているかというと、企業不祥事が相次ぐ、歯どめがかからないということは、要するに、企業の個別の問題ということもさることながら、再発防止のための企業統治の構造が不備である、企業統治の不備という構造的な問題にやはり最終的には起因しているんじゃないかというふうに僕は思うんですね。だからこそ、やはりこれについては、企業統治を担保するシステムを政治の責任としてしっかりつくり上げていく必要があるのではないかというような御認識をいただきたかったから、実はそういう御質問をしたわけなんです。
 トカゲのしっぽ切りとか、要するに個人の責任を追及するばかりで、結局、再発防止とか原因究明とかそういうことがなされてこないから企業不祥事が続くわけですし、そのことについてはやはり何らかの法務省としてのてこ入れが必要なのではないかというふうに私は思います。
 そこできょうは、企業統治の問題について、これは政治の責任としてしっかりその不備を是正していくんだという認識を大臣と共有しながら議論を進めていければなというふうに考えています。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、企業統治の目的と意義についてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
南野国務大臣 先ほど私が言葉足らずであったということも一つございますが、もちろん、先生がおっしゃったように、企業統治システムを構築する努力というのは怠ってはならないということと同時に、もう一つ考えられますことは、今新しくこの法を改正しようとする、今まで使いなれて、もうそのようにインプットされている方が新しい法律に基づいて仕事をしなければならないということであれば、やはりその方たちへの広報活動ということは我々にとっても大きな問題であろう、そういうような認識を持っていただけるような方向にも我々は努めなければならないのであろうということも感じております。
 今先生がお話しの、企業統治の目的、その意義ということについてでございますが、企業統治というのは、企業経営を監視する仕組みとしてどのような仕組みを設けるかという課題であろうかと思っております。よい企業統治は、経営陣による不正行為を防止するということもございますが、企業の収益性や競争力の向上を図ることを目的として行われるものでもあろうと思っております。これによりまして、株主その他の会社をめぐる利害関係者の利益が適切に保護されるものとも思っております。
松本(大)委員 企業経営を監視し、不正行為を防止し、企業の収益力、競争力の向上を図る、株主やステークホルダー、利害関係人の利益というものを拡大していく、それが企業統治の目的と意義である、こういう答弁だったと思うんですが、では、私が一体どういう企業統治の姿を考えているかといいますと、それが、きょう配付させていただきましたこのA4の横の紙でございまして、経営者に対して伸びている矢印がそれぞれ経営を監視し、経営の規律を高めて、そのことによって長期的な株主利益の極大化を担保しているのではないか、私はそのように思っているわけでございます。
 まず、この1とした「内部統制」なんですけれども、これは企業内部のチェック体制ですね。最近では、より独立性を高めた社外監査役であるとか社外取締役の重要性が指摘されているところです。
 二番目の「議決権・監督是正権」というものなんですが、これについては、例えば取締役の解任、選任を行う株主総会の議決ですとか、現経営陣に対する株主代表訴訟というものが株主による直接のチェック機能ではないか。
 三番目の「市場規律」、これは、「日本版SEC」というものも書きましたが、残念ながら我々の提案は否決されたわけですけれども、証券取引の公正性の確保や不正行為の監視、摘発というものを行うことによって、株主や投資家の保護の役割を担わせるというものでございます。
 四番目の「外部財務監査」というのは、これは粉飾決算の最後のとりでとして機能すべき監視機能ではないか。
 五つ目の「買収提案」、これについてはちょっと意外な感をお持ちになられるかもしれないんですが、いつ取ってかわられるかわからないという緊張感が経営に規律を持たせるとともに、株主にとっては、より高い企業価値を実現してくれる経営者を選択する、その選択権が与えられるということですね。
 最後の六番とした「CSR(企業の社会的責任)」ですが、これは、株主以外の方についての企業の公器としての責任というものが結局は経営に規律を持たせるんだ、それは、環境であるとか、次世代への貢献だったり安全への配慮だったりするんだというふうに私は考えているわけなんです。
 この六点について、可能な限り、きょうの質問をこれに沿ってさせていただきたいと思うんですが、実はこのページには裏がありまして、「政治に置き換えると…」というのを書かせていただいたわけでございます。
 余りこういう企業になじみのない方も、裏返していただけると、なぜ不祥事が続発するのか、なぜ利権政治が終わらないのか、なぜ執行権の交代の可能性がすべて排除されてはならないのかということがこの裏面で御理解いただけるんじゃないかというふうに思いますし、それぞれの持ち場が一体だれの視点でそれぞれの職務に当たるべきかということも、政治に置きかえてみれば非常に明らかではないかなと。それは、政治の場合は有権者、国民でありますし、企業の場合はやはり株主、こういうことになるのではなかろうかなというふうに思います。
 「買収者」というのは、これは後でも触れたいと思いますが、要するに、敵対的買収の中には、TOBだけではなくて、委任状の争奪合戦、委任状合戦というものがありまして、それについては、現経営陣と買収者との間で、どちらがより企業価値を高められるかという提案の競争をするわけですね。株主に対して、どちらの経営陣を選びますかという提案を行うわけですね。そういう意味では、政権選択と全く同じであるということでございます。
 こういう認識を私は持っているんだということを明らかにした上で、では、政府の取り組みはこれまでどうだったのかということをまたお伺いしていきたいと思うんですけれども、大臣、企業の不祥事対策として、企業統治という観点から、これまで我が国がとってきた施策、それからこれから、例えば今回の会社法にどういうものが盛り込まれているのか、その内容についてお聞かせください。
    〔委員長退席、田村(憲)委員長代理着席〕
南野国務大臣 先生のこの図、楽しく見させていただきました、裏もあわせまして。
 先生の今のお尋ねでございますが、不祥事対策という観点から、企業統治に関するいわゆる制度を充実させること、これは本当に重要なことだと思っております。
 企業統治に関しまして、これまではということでございますが、昭和四十九年には、商法特例法を制定いたしまして、大会社に対する会計監査人による監査の義務を位置づけたということでございます。また、平成五年には、監査役会、三人以上の監査役、いわゆる社外監査役の設置などの義務をつけております。また、平成十三年には、監査役会の構成員の半数以上を社外監査役とすること、さらに任期を四年とすることなどの監査役の機能の強化をいたしております。そういった改正を順次行ってきたところでありまして、それぞれ企業統治の向上に一定の効果があったものというふうに一応我々は考えております。また、株主代表訴訟制度の改善、企業財務情報公開の充実、これも貢献している課題であるかなと思っております。
 今回の会社法案におきましては、これらより一層の企業統治の向上を図るという観点から、大会社に対しまして、先生もずっとおっしゃっておられる内部統制システム、これの構築を義務づけていこう、さらに、代表訴訟制度の整備を図ることというところに重点を置きたいと思っております。
松本(大)委員 いろいろな取り組みを行ってきたし、今回の会社法の中でも、例えば営業報告書に内部統制の基本方針の概要の掲載を義務づけたというような取り組みをやっているんだということなんですが、きのうちょっと追加で大臣にお知らせした件について、それではちょっとお伺いしたいと思うんです。
 四月十日の朝日新聞に、「日本格付けワースト2 「株主軽視」で十点中三・五点」という非常に悲しい記事があったわけなんですけれども、これは二十三カ国中のブービーだった。ちなみに、最低点をマークした二十五社のうち十三社が日本企業だったということなんです。ちなみに、前年は十四カ国中の最下位だったわけなんですけれども、先ほどの御答弁では、いろいろな取り組みをしてきましたということですが、アメリカの企業統治の格付会社の目から見れば二十三カ国中の二十二位だったという非常に厳しい評価が下されているわけなんです。
 こういう評価が出るということは、法務省のこれまでの取り組みにもかかわらず、我が国の企業統治は実は諸外国に比べて非常におくれているんじゃないか、これまでの取り組みは不十分だったのではないかという感を持つんですが、大臣はその点についていかがお考えですか。
南野国務大臣 国際的な課題について、日本が下位であるというテーマは、このことだけでなく、いろいろな分野にもあるというふうに思いますが、このことに関しまして、議員御指摘の報道がされたということについては、了解いたしております、承知いたしております。
 この格付会社の評価方法の詳細は承知しておりませんけれども、各国の企業につきまして、取締役会の適正性、または情報開示及び内部統制、それから株主の権利などの状況を評価しており、法制度に対する評価というよりも、現実の企業における取り組み状況に関する評価という側面が強いのではないかなというふうに受けとめております。
 我が国のコーポレートガバナンスに対して低い評価が下された原因につきましては、報道によりますと、多くの企業が独立性の高い社外取締役を置いていないこと、これは、評価するのに客観的に評価できにくいと評価されているという、社外取締役の多くが株主よりも経営陣や従業員らの利益を重視していることなどが指摘されているようであります。
 さらにまた、コーポレートガバナンスに関する我が国の法制度は諸外国と比較しまして劣っているとは考えられておりませんし、近年、我が国の企業もコーポレートガバナンスの強化に積極的に取り組んでいるものと認識いたしております。
 格付会社の評価につきましてのコメントは差し控えた方がいいと思いますが、コーポレートガバナンスの強化充実、これは、我が国の企業経営を適正化し、さらに企業の競争力や収益性を向上させるために重要な課題であろうと思います。法務省といたしましても、必要に応じまして、法制度のさらなる充実や各企業において積極的な取り組みが行われるよう制度の普及、さらに定着に努力していきたいと思っております。
松本(大)委員 評価基準について詳細はよく知らないけれども、低い評価が下されたその背景には、日本の取締役が、独立性の低い、独立性の高いと言うべきか、独立性の高い社外取締役というものが導入されていないからなんだ、こういう御答弁だったと思うんです。
 では、今回の会社法改正でその点が是正されて、今後はその格付が変わり得るのかということが未来に向けては大事だと思うんですけれども、十七年四月二十二日付の企業価値研究会の論点公開の百九ページにもあるとおり、会社法によっても、結局、「親会社の役職員、取引先の役職員、取引金融機関の役職員などは社外に該当するため、独立性には欠ける」と。後で触れますが、「第三者の要件についてルール化の検討も急がねばならない。」という指摘が、これは経産省さんの勉強会だと思いますけれども、政府が絡む勉強会で指摘をされている。原因もわかっていらっしゃる。その原因について今回の会社法でも是正されないということが指摘されている。是正すべきだということも勧告されている。
 では、なぜ今回の会社法でそれを変えないんだというところをぜひお伺いしたいと思うんですけれども、これについては、では、今度はちょっと経済産業省さんにも聞いてみたいと思うんですが、論点公開ではこういう問題点が指摘されている、それが海外からの格付が低い原因にもなっている、だけれども、法務省としては、今回の会社法でもってそれを是正していくという予定は、今の会社法においてはないわけですね。だとすれば、経産省さんがこういう企業価値研究会というもので「第三者の要件についてルール化の検討も急がねばならない。」というふうにおっしゃるのであれば、これをもうこの際会社法の改正とあわせて立法化してはどうか、独立性を高めるべき何らかの法的手当てを講じてはどうかというふうに思うんですが、経産省としてはいかがお考えですか。
舟木政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、企業価値研究会は経済産業省の局長の私的諮問機関でございますが、ここの論点公開におきまして、御指摘のとおり、「第三者の要件についてルール化の検討も急がねばならない。」というふうにしておるところでございます。
 この第三者の一つの例としまして社外取締役や社外監査役も挙げておるわけでございますが、この企業価値研究会の趣旨としましては、敵対的買収に対する合理的な防衛策の検討ということでこれを始めたわけでございますが、その中で、実際に敵対的買収に相当するようなことが起きたような場合、有事の場合と言っておりますけれども、そういう場合に防衛策を実際に発動するに当たって、取締役が保身に走ることのないように、取締役の恣意的な判断を排除する工夫の一つとして第三者によるチェック機能を働かせることが有効だというふうにしておるところでございます。その第三者の例として、先ほども申しましたように、社外取締役や社外監査役というのが、こういうものを含めて「独立性が高いほうが望ましい。」というふうにしておるわけでございます。
 したがいまして、第三者として、この第三者、要するに、有事の際に防衛策を発動することに対して、社内の取締役だけではなくて独立性の高い第三者によるチェックが必要だという観点から、この第三者についてどのような人がふさわしいのかといったようなことについて、ルール化といいますか、これは何も法律で決めるというだけではなくて、いろいろな形で、市場のルールということもあるでしょうし、また、ガイドライン的なものも含めて、ルール化というのは意味しているわけでございますが、そういったものを検討していく必要があるんじゃないかということでございまして、直ちに社外取締役や社外監査役の要件を会社法において、政府として御提案をしている会社法の法案の条文を変更すべきということを言っておるわけではないということを御理解いただきたいと思います。
松本(大)委員 本当に、法務省さんの管轄分野に気を使って、奥歯に物の挟まったような言い方をされているなというのが非常によく伝わってくるというか、ある意味では真摯なお人柄がよく伝わってくる御答弁だったわけですけれども、では、一体、この「第三者の要件についてルール化の検討も急がねばならない。」という急ぐべきその主体はだれなのか、だれに要望しているのか。
 だれが責任を持って取り組むべきかということが明らかにならない限り、最終的にはこの企業価値研究会が目的としている正当な企業の防衛措置の導入が担保されないということになってしまって、企業価値研究会の主目的は敵対的買収に対する防衛策の公正さを図るガイドラインを示すことであって、それを担保する措置としての独立性の高い取締役の設置というところまでは責任を負っていないし、それは法務省さんの管轄だから何とも言えません、だけれども、やってほしいなというひとり言では、何となく、ちょっと頼りないというか、私は悲しいなという気がするわけなんです。
 というのも、ちょっともう時間がないので省きますけれども、現状、社団法人生命保険協会によるアンケートによると、社外取締役を導入しているケースで、親会社、関係会社の役職員またはOBが三八%、取引先の役職員またはOBが二七%。つまり、独立性が低いと推定される社外取締役が六五%も占めているということなんですね。
 格付が低いということは、ひいては日本の魅力自体を損なっているということですから、ぜひこれについては法務省さんが責任を持って取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 きょうは金融庁さんにもお越しいただいておりますので、御質問をさせていただきたいと思いますが、この表でいうと「市場規律」のところなんですけれども、これは国会図書館の調査及び立法考査局というところに調査をお願いしたところ、ニューヨーク証券取引所、ナスダック、ドイツ、ロンドン、中国、いずれも法令や上場基準に企業統治に関する条項があるということだったんですが、我が国がどうかというと、東証での研究報告はあるものの、拘束力のある上場基準に企業統治に関する規定はないわけですね。
 そこで金融庁さんにお伺いしたいんですが、我が国においても企業統治に関する基準、こうあるべきだという基準を証取法や上場基準に位置づけるべきではないかと私は考えるんですが、それについての御見解をお願いします。
振角政府参考人 では、金融庁からお答えをさせていただきたいと思います。
 内部統制に関しまして、証取法につきまして言いますと、企業内容等の開示に関する府令というのがございまして、そこで十六年の三月期決算から、会社代表者による有価証券報告書の記載内容の適正性に関する確認書というのが、これは任意の制度でございますけれども導入されておりまして、その中では、財務報告に関する内部統制が有効に機能していたかどうかということについての確認が既に求められております。それがまず第一点でございます。
 それと、第二点としまして、取引所の方でございますけれども、ここでも自主規制規則等によりまして、上場有価証券の発行者の代表者が有価証券報告書等の内容について不実の記載がないと認識している旨を記載した確認書というのを当該取引所に提出するということになっておりまして、既にそういう措置は講じておるところでございます。
 それに加えまして、さらに、昨今、西武鉄道を初めとするいろいろな事件があったということで、我々としましても、基本的には財務諸表を中心とするところについて、もっときちっと内部統制を図る必要があるんじゃないかという問題意識を持っておりまして、現在、我が金融庁の企業会計審議会に内部統制部会というのを設けておりまして、財務報告に係る内部統制の有効性に関して、まず経営者が自分で評価しましょう、その基準と、それを第三者である公認会計士等による検証という基準について、今現在策定作業が進んでおりまして、本年夏ごろまでにその基準の骨格を取りまとめるべく精力的な審議をお願いしているということで、問題意識を持ちながら今改善を行っているところでございます。
松本(大)委員 実は、この「企業統治構造」の「会計監査人」から薄い線で「外部監査(内部統制関係)」というふうに書いたのが今御答弁いただいた内容なんですが、ちょっと時間の関係があるので、済みません、次に進ませてください。
 この表でいくと5の「買収提案」というところなんですけれども、先ほどから御紹介している企業価値研究会においても、敵対的買収者の脅威というものが結局は経営に規律を持たせる、経営の規律を高めるという効果について指摘をされているわけなんですけれども、その意味で、だからこそ経営権の交代というものはすべてが排除されるべきではない、だからこそ過剰防衛というものは防がなければならない、こういうことだと思うんです。
 それで、ちょっとこの論点公開に沿って御質問をさせていただきたいと思いますが、まず、「論点公開のみでは実質的な強制力に欠ける。」「「企業価値防衛指針」を行政が明確に定めるべき」というふうにされているんですけれども、これは、経産省さんとしては、今後、強制力を持つ防衛指針の法的性格はどのレベルで考えていらっしゃるのか、それは政省令なのか、それとも法案なのか、そういうことについてちょっとお聞かせいただけますか。
舟木政府参考人 お答え申し上げます。
 企業価値研究会の論点公開に、先生御指摘のような点があるわけでございます。経済産業省としましては、法務省と一緒になりまして、行政としてのガイドラインを策定したいというふうに考えているところでございます。これは、法律であるとか政令、省令というレベルのものではなくて、この分野は非常にまだ日本でも経験の余りない分野でございますし、私どもとしましても、まず行政としてガイドラインを示して、それで状況の推移をよく見ながら、必要があればいろいろなことを引き続き考えていきたいというふうに考えておるところでございます。
松本(大)委員 時間が来たので、最後の質問をちょっと大臣にしたいと思いますが、この企業価値研究会の報告書の中でも、会社法の現代化と証取法の改正とこの企業価値防衛指針の三つをもってルールの形成なんだ、防衛策の導入に当たってのルールの形成なんだというふうにおっしゃっているし、会社法だけでは過剰防衛になるリスクが高いということも、この中で指摘されているところなんですね。
 であるならば、この防衛指針がきっちりと具体化されて立法化された時点で、証取法、今回の会社法とこの防衛指針をセットで同時並行的に、それこそ財金と法務と経産の三部門の連合審査の形で同時並行的に論じていくべきではないか。何か、三つの柱といいながら、これだけ私的な研究会で議論をされて国会での審議もされないというのは国会軽視であろうというふうに思うんですが、その点について、大臣はどのようにお考えですか。
南野国務大臣 いろいろな省庁が絡んでおると思いますし、いろいろな部門が絡んでいるというふうにも思います。
 そういう意味では、先生の御意思に沿うように、ある部分については、検討していかなければならない部分もあるならば検討していくということですが、皆さんと検討を重ねていきながらいい方向に持っていきたい、結論としていい法案というものを検討していきたいと思っております。
松本(大)委員 もう時間が来てしまったんですが、御意思に沿うようにと言うなら、ぜひ連合審査、三部門の連合審査というものを再度検討していただきたい、このように思います。
 質問を終わります。

このページのトップに戻る