だから、ダイスケ - 松本大輔のホームページ

元衆議院議員 松本大輔のホームページ

今日聴講してくれた広大の生徒さんへ。松本の広島への思いです。

今日は、しゃべりまくってしまい、ご質問のお時間をご用意することがかなわなくなり、本当に失礼いたしました。早速ご質問をいただいたので、今日の授業の補足として公開します。

私が考える広島の問題点は、自治体についての経営感覚というものが欠けている点です。

1.まず1点目。今日の授業の冒頭でも少し触れましたが、人やものを運ぶ・呼び込むための「ロジスティクス」という考えがすっかり欠落していることです。
つまり都市計画と、交通計画(公共交通)、道路計画がまったくバラバラに立案されてきたということです。

(1)この結果、アストラムラインは作られても、JRと結節すらされていません。広島にもっと人を呼び込みたいなら、市民球場の観客動員を増やしたいなら、呉や東広島、岩国などから、電車で遊びに来て、飲んで帰れる環境を作らなければなりません。これは通勤時間の短縮と、市内への自動車の流入・渋滞の緩和にも効果的であると考えます。
→これは今からでも遅くない。まっさきに手をつけるべき!!

(2)それから大学と空港を広島市内から外に出したとき、なぜ「空港→山陽本線→広大→新幹線の東広島」という公共交通網を築かなかったのか。
広島は支店経済の街といわれますが、空港までのアクセスは現状山陽自動車道のみです。事故や凍結があれば、代替の輸送手段がないことになります。(しかも現状では、空港は霧に対してもきわめて脆弱)
こういう状況では、企業としてみれば、支店の所在地にしてはリスクが高すぎるという判断になりはしないでしょうか。実際支店は大阪と福岡にさえあればよいという広島を中抜きする動きが加速中です。
また、学会の開催、講師の方の通勤、学生さんの通学・帰郷・広島への移動などにも、公共交通の充実は不可欠です。良いアクセスがあれば、普段は神戸に住みながら週1回は広大で教えるということも可能です。学生さんも、広島まで電車で飲みに出ることも可能です。魅力的な学生と講師陣を呼び込むための環境整備です。

(3)広島港と市内へのアクセスの不備
広島は道州制の際の州都を目指しているようです。しかし、この中四国地方には「遠心力」が働いているという特殊事情があり、九州の福岡や、東北の仙台や、北海道の札幌とは異なっています。

遠心力とは何か。山口の西半分は福岡を向き、鳥取・岡山は関西を向き、島根も広島とのアクセスが良いのは、西側の石見地方(益田や浜田)だけです。
四国も香川や徳島や高知は関西よりです。そういう現状で、中四国の中心は広島だと唱えたところで、行政上の線引きが、人や経済上の流れと一致しないという問題が生じてくることになります。
そこで広島が取り組むべきは、州都の前に、まずは広島に向かう人の流れを加速させること、後背地を広げる、商圏を広げることです。
そのためにはもうひとつの四国の大都市、松山の40万市民をどう取り込むかが重要になります。

松山から広島は高速艇で1時間という距離にありながら、広島港から中心部へのアクセスはおそまつそのものです。アストラムラインの延伸は、安佐南区西広島駅ではなく、むしろ本通り→市役所→(大橋を通って)広島港という路線を先に検討すべきだったはずです。

松山からのお客さんを呼ぶための目玉は、当然四国にはないもの。具体的には「クラブクアトロ、スキー、買い物、料理、宮島・平和公園観光、カープ(巨人戦?阪神線?)」などです。
今でこそ四国独立リーグの話がありますが、もっと前にカープの2軍の試合の半分を松山の坊ちゃんスタジアムで開催し、阪神戦やダイエー戦などを餌に、松山のカープファンを開拓しておくという手も考えられたはずです。

(4)市内の渋滞の解消
?旧市内の路面電車のスピードと定時制の向上
クランクを解消し、平和大通りに広電を走らせる。大きな交差点では地下をくぐらせ、信号待ちをさせない。路面電車は高齢社会に適したバリアフリーの水平型エレベーターとなる。

?迂回路の整備。
市内に流入してくる通過交通を減少させるための都市高速の整備(庚午・西飛行場から宇品までの都市高速)、高速道路の無料化

当然予測できたこういった課題になぜ80年代から取り組んでこなかったのか。広島市民として本当に悲しく思っています。

2.ソフトパワーを高めるという発想の欠如
(1)地元産の活用不十分
かき、お好み焼き、原爆ドーム、宮島。以上。それがJTBが発行している「るるぶ」という観光読本の広島版です。確か3ページ目以降は「シャレオ」という地下ショッピング街の案内になってしまっています。

実は広島の「まつたけ」生産量はほぼ全国1位をキープし続けております。けれども東京のこじゃれた料理屋さんで「広島産まつたけを使った・・」というようなメニューに出くわしたことはありません。ブランディングの努力がまったく不足しております。

奥田民生吉田拓郎、矢沢栄吉、浜田省吾、あるいは最近ではポルノグラフィティやケミストリーの堂珍君。みんな広島ゆかりの人。でも広島出身のロックンローラーを積極的に活用しようという発想も非常に乏しい。

ファッションでいえば三宅一生。こういった広島出身のアーティストをもっとうまく活用して広島のソフトパワーを高めるという発想がまったくない。

以上思わず長々と書き連ねてしまいましたが、つまりはアーティストや旨いものなんかももっと観光振興に生かして、広島のソフトパワーを高めるとともに、お客さんあるいは広島に活力をもたらしてくれる「外部からの新しい血」を呼び込むための交通体系を戦略的に整備すべきではないかと思っています。

3.補足(市民球場)
現在地での立替(商工会議所は広大跡地に移転してもらう)。
天然芝(カープの赤は天然芝の緑の補色。もっとも映える色)
外野の拡張。(ダイビングキャッチと3塁打の出る球場に)
見ただけで頬ずりしたくなるような日本初の「ボールパーク」を作る。
もちろんデートに使ってもらえるよう、女子トイレは徹底的に綺麗にする。
建設資金は「たる募金」では桁ひとつ足りない。将来の入場料収入を担保に債券(たとえば一口1万円とか)を発行して市民その他に買ってもらう。

とまあいろいろ書きました。こういった課題に一つずつ改善策をこうじていかねばならないと思っています。広島を愛しているがゆえに、はがゆいのです。一緒に広島を変えていきましょう!

長々と失礼しました。2~3日中に今日の授業のエッセンスでもアップしておきます。レポート作成にでもご活用ください。今日は有難うございました!