だから、ダイスケ - 松本大輔のホームページ

元衆議院議員 松本大輔のホームページ

広大生の皆さんへ。その2。私が伝えたかったこと。「情と理」

「情と理・・・moveする人と言葉」

政治家に求められる資質。それはマックスヴェーバー森嶋通夫氏がその著書で述べているように、「燃えるような情熱・信念」そして「現実に即した態度・判断力・責任感」である。

私が政治家を志すきっかけとなった不良債権問題で、政治の側に最も欠けていると思われたものは「決断と(その決断を実行に移すために必要な周囲の同意を得るための)説得のリーダーシップ」だった。

預金者と債務者、年金における現役世代と受給者など、立場が違えばいろいろ意見も異なるかもしれないけれども、そういうふうに複雑に利害が絡み合い、正解が用意されていないような課題、前例がないケース、こういう場合にこそ、政治家が選挙で結果責任を取ることと引き換えに、「決断と説得のリーダーシップ」を発揮すべきではないかというのが、私の社会人時代の思いだった。

ここで冒頭のヴェーバーや森嶋氏に戻って考えてみる。
立場によって意見が異なる複雑な問題を前に決断を下すには、当然「信念」がなければならない。
もちろんその決断がもたらすであろう結果を十分認識した上での「冷静な判断力」も欠かせない。
しかし、その決断を実行に移すためには、周囲の同意を得なければならない。
そこで説得の作業が必要になる。
では、相手を説得する上で大事なことは何か。
なんといっても「言葉」、政治家にとって言葉は命とも言われることは良く知られているところである。

さて、それでは説得に必要な「言葉」とはどのようなものだろうか。

一言で言ってしまえば「情と理」その双方が尽くされたものではないか。

情・・情熱、人の心をわしづかみにする何か、信念、ソウル(魂)、人の魂を揺さぶる何か
理・・論理的思考、整合性、理性的な判断

しゃべるのが得意な政治家には二つのタイプがあるように思う。
一つは「情」を汲み取れる人。演説のうまい人。聴く人の魂を揺さぶるような、人をやる気にさせるような、スポーツを題材にした映画に出てくるコーチがはくような台詞をしゃべる人

もう一つは、「理」に長けた人。ディベート能力の高い人。

人柄(だけの?)の政治家と政策通、相手に自己肯定させてくれる人と時に相手を全否定してしまうあるい恥をかかせてしまう人。こういった分け方も可能かもしれない。

やはりここは二兎を追いたい。
情と理。その双方を尽くして考えることで真なる信念が生まれる。
それを言葉として伝えられれば、演説だろうが、ディベートだろうが、場所を選ばないはずである。

「評決」という映画のラストシーンのポール・ニューマン
「セント・オブ・ウーマン」のラストシーンのアル・パチーノ
スミス都へ行く」のジェームズ・スチュアートがそうであったように。