だから、ダイスケ - 松本大輔のホームページ

元衆議院議員 松本大輔のホームページ

会社法質疑

法務委員会

企業統治という観点から会社法の質疑に立つ。くわしくは衆議院TVをご参照。
経営を監視し、規律をもたらす、長期的な株主利益の極大化を担保しているものこそ、企業統治のシステムである。今回の会社法は経営の自由度が高まる一方、それと対をなすべき企業統治の側面がどうもおろそかにされているように思えてならない。


企業統治の担い手の一つ目は内部統制。企業内部のチェック体制。取締役や監査役がこれに該当する。最近では独立性の高い社外取締役・社外監査役の重要性が指摘されているところだ。

二つ目が株主によるチェックであるところの議決権や監督是正権。株主総会での議決や、現経営陣に対する株主代表訴訟はなどがこれに当たる。
今回の会社法案に対して、「株主代表訴訟を提起できない場合の規定の一部削除」を我々民主党が要求しているのは、この「株主によるチェック機能」が弱まってしまうことを懸念するもの。

三つ目が我々民主党が提案する日本版SECや証券取引所による規律の維持・向上です。証券取引の公正さの確保や、不正行為の監視・摘発によって株主・投資家を保護する役割を担わせるものです。ちなみに、民主党提案の「証券取引委員会設置法案」は否決されている。カネボウの粉飾は厳しく断罪され、旧橋本派の1億円やみ献金、15億の使途不明金という粉飾は、真相究明も責任追及もなされない。立法家たるものに、こんなことが許されてよいはずが無い。政治の世界では政治資金規正法の強化が望まれるところである。

四つ目が会計検査人による外部監査。粉飾決算を防止ための最後の砦。外部監査は財務面のみですが、先日の新聞報道にもあったが、最近では一つ目の内部統制を外部監査するということも検討されている。

五つ目がライブドア堀江社長で一躍有名になったM&A。いつとってかわられるか分からないという緊張感が経営に規律を与えるとともに、株主にはより高い企業価値を生み出す経営者を選択するチャンスが与えられることになる。「TOB」では株主に示される情報が株の購入価格だけだが、「株主からの委任状争奪合戦」という形で経営権取得争いが行われれば、株主の同意を取り付けようと、現経営陣、買収希望者双方から株主に対し、経営計画が提示されることになる。
「株主不在のドロ試合」は、M&Aの必然ではない。「敵対的」という表現も、経営権を守ろうとする現経営陣からの視点に過ぎない。「魅力的」な買収提案かどうかは、あくまで株主の判断することだ。これは与野党間で戦わされる政権選択選挙と似ている。どちらがより良い政治を実現してくれるかは、有権者の判断にゆだねられている。有権者の「委任」を取り付けるために、我々は対案・マニフェストを磨き、説明と説得の努力を繰り返す。野党が政権獲得の迫力を示すことで、与党には緊張感がもたらされる。それは政治腐敗根絶にもつながるものと信じている。
だからこそ、経済の分野でも、敵対的買収のすべてが、否定されるべきではない。「企業価値研究会」の報告書も認めていることだが、今回の会社法では、買収防衛策が過剰防衛となってしまう可能性が高い。そこで適正な防衛策の指針が定められる必要があるわけだが、会社法証取法とことなり、この指針については、法務省経済産業省の内部の議論のみでルール化されようとしている。裁判所の判断にとって重要な材料とまで言うのであれば、立法府での審議を行う法令で無ければならないはずだ。今回の政府のやり方は国会軽視といわざるをえない。

そして最後の六つ目が、CSR、企業の社会的責任である。環境や安全への配慮、国際社会や次世代への貢献といった、株主以外のひろく社会や未来に対して担っている企業の公器としての責任。「次世代への責任」まさに、私が日々訴え続けてきたことだ。