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細見谷第8回委員会

細見谷環境保全調査検討委員会による第8回目の会議を傍聴。

1.松本に同行した研修生:達筆5段くんの所感。

今回の委員会で、最も大きなウエイトを占めたのが、「重要な植物種の移植保全について」という議
事である。機構側は、この事業の実施による影響がある種、具体的に述べると、過半数の株が改変区域内に位置する種、又、過半数の株が改変区域外に位置するが、確認株数が少数(全区画で100株未満、区間毎で50株未満)の種にのみ、移植等の保全対策を講じるようである。移植困難な種については、できるだけ回避を検討すると述べた。これに対し、それぞれの生態的特性に見合った移植場所は確保できるのか、移植以外にも対策があるのではないかなどという質問が飛び交い、機構側からは曖昧な返答がされるという結果であった。

ある委員からは、多少の被害はやむを得ない、という植物種を無視するかのような発言や、またある委員からは、たくさんの課題を抱える場所に道路を造る必要性があるのか、といった根本的な内容を問う発言も聴くことができた。
 結局、この議事についても双方の意見が食い違ったまま、終了してしまったのであるが、これは機構
側がきちんとした調査結果に基づき、既存の林道の影響を評価することができていなかったためではないだろうか。つまり、林道の拡幅、舗装、側溝工事が、水脈や湿度、光環境などにどのような変化を与え、それによって植物の生育環境にも影響が生じるのかをより具体的に検討すべきである。
(中略)
そもそも機構側が思い描いたとおりに工事が着工された場合、従来の林道工事と比較にならないほどの費用を要することは明確であるが、予想される建設・維持費用及びこの林道建設に伴う収益を明示し、その計算根拠と採算性を含めて、この林道工事の必要性を再検討してもらいたい。

2.松本に同行した研修生ゴーくんの所感
(1)情報公開の取り扱いについて
 原則公開とのことだった。当然のことだと思った。初めは「自由かつ公平な立場から審議を確保するため」との理由で非公開とされていたのだから驚きである。自由公平な議論を求めるのならば、広く傍聴人も発言者も募って情報は公開されたほうがよいし、民主主義にも資するはずである。国民のための公共事業計画のはずなのにその過程は国民にも見せないとはおかしな話である。

(2)重要な植物種の移植保全について
「似たような植物はあるので種としての絶滅はない。ある程度はやむをえない」という意見も出た。分からないでもないと思った。しかし、本件ではこの工事をしたことによって生じる不利益を甘受してまでこの工事を行うメリットがなんら見当たらない。途中で「天秤の一方には希少動物の保護、もう一方の天秤には何が乗るのか。開発のメリットがわからない」という本来この問題の核心であるはずの意見がやっとでた。しかし、その議論はすでにやったとすぐにきられてしまった。議論し尽くされていないからこそ、そういった意見が出るのだし、少なくとも傍聴席の国民は誰一人納得していない。そもそもこの工事にNOの結論が出れば、今日の議論もまったく必要のないものとなるような根源的な問題であるのだからうやむやにしてよい話ではないはずである。僕が今日の委員会を傍聴して感じたのは先に結論ありきの議論であるということである。特に議長の頭の中に一定の結論があって、途中でどんな意見が出ようが関係なく結局はその方向に話がまとまっているように感じた。また、資料自体が不正確であるとの意見も出た。正しい判断をするためには正確な資料に基づかなければならないはずである。「貴重種というのは普通種が数を減らしたものである。普通種の数も踏まえてきちんと把握することが広島県の植物を守ることにもなるため早急に調査が必要」という意見には感心させられた。植物の移植については無責任な点が見えた。移植と簡単に言うが、移植する土地への生態系への影響も考えなければならないし、移植には失敗例がおおいとのことである。移植場所についても不明瞭な点があり、場当たり的な移植には絶対にしてはいけない。そして移植後の成果をどうやって判断するかというと、その仕事は今の委員会ではなくフォローアップ委員会に引き継ぐという。もしも今の委員会のメンバーからフォローアップ委員会のメンバーが変わるならばそれは責任も途切れてしまうのではないか、現委員会ないしフォローアップ委員会の責任が追及されるべきときにも責任追及がきちんと行えなくなるのではないかと思った。