だから、ダイスケ - 松本大輔のホームページ

元衆議院議員 松本大輔のホームページ

細見谷林道着工容認

朝立ち。庚午橋
学生時代にお世話になったK先生が通勤途中に手を振ってくださる。
寒い中でのご声援は本当にあたたかい。

喜びもつかの間、今日は本当に残念なことがおこってしまった。
初当選以来2年にわたって取り組んできた細見谷林道建設問題で、環境保全調査検討委員会が着工を事実上容認した。

今回が第9回目の委員会だった。所要のため途中からの参加となったが、松本もいつもどおり傍聴させていただいた。

複数の委員が、「調査が不十分」であることを再三にわたって指摘しており、今回の第9回目でも同様の指摘が繰り返されたのに、なぜ唐突に報告書案が承認されるのか。理解に苦しむ。

不十分な調査をもとにして、十分な検討ができるわけがない。
その点を委員も指摘したものと思っていたが、なぜ今回機構が採用する保全措置を行えば工事は可能だとの結論が出されてしまうのか。不十分な調査に基づく不十分な検討、拙速な結論と言わざるを得ない。

結局不十分な調査については今後の「フォローアップ調査」なるものに委ねられることとなった。
要するに工事をしながら、調査をしましょうということだ。
環境への影響評価は、事前に調査をするものだ。
まず工事をしちゃってから調査を続ければいいじゃないかという議論は、「環境アセス」の趣旨を没却させかねないものであり、断じて容認できない。

機構が提示し、委員会が容認した保全措置は、林道完成後の管理者となる廿日市市が遵守しない限り、絵に描いた餅、はかない期待や願望、廿日市に当てたお願いリストに終わる。
ところが肝心の廿日市保全措置を遵守するかどうか、現状では定かではない。
林道が完成したら、廿日市と協議しますという非常に頼りないものとなっている。
つまり保全措置が適切に講じられるかどうかという担保が全くないわけだ。

本日の傍聴者には廿日市市役所の方もいらっしゃったようで、参考人として採用しろという声も傍聴者から上がっていたが、機構は「その方が廿日市市役所を代表して意見を述べられるわけでもないので」という趣旨の理由で断った。であれば、改めて廿日市市役所を代表できる立場の方を本委員会に参考人招致すべきではないのか!守られるかどうか分からない約束について、これをもしもやってもらえたなら大丈夫だと議論していても意味がないからである。

委員のお一人は最後まで容認反対の立場を貫き、「責任をもてない」と明言された。
これでは耐震強度偽装事件と同じになってしまうともおっしゃっておられた。
そもそも調査は不十分であり、機構が提示する保全措置で環境に影響が出ないとは言い切れない。したがって着工容認の立場は取れない。責任を持って大丈夫ですとは言えないということだ。
それでもあえて着工するということであれば、それを引き換えにしても良いほどの公益性が林道になければならないが、それに足る公益性をこの林道が有しているようには思えないという趣旨のこともおっしゃっておられた。

まさにおっしゃる通りである。

残念ながら委員会は着工を容認し、機構はおそらく来年度以降着工に入る。
もはや、これを覆せるのはお金を出す我々納税者しかいない。

たしかに本件工事の実施主体は緑資源機構だ。
しかしその工事に要するお金は彼らが市場調達したものではない。
3分の2は国(税)からの補助金、残りは広島県。つまり我々国民、県民の負担だ。
林道完成後の維持費は地元廿日市の負担、つまり廿日市市民の皆さんの負担だ。

事業費は96億。現状進捗率4割に対し、予算はすでに77億を消化し、消化率8割。
このままいけば180億近い事業になってしまいます。
うち3分の1は県の負担です。
90億をつぎこみ、都心から離れたヤード跡地に新球場を作って、本当にカープは守られるのか。球場と借金が残っても観客減少でカープが存続できなくなるのではないかという危機感をお持ちの方もいらっしゃることと存じます。
60億の県費をつぎこみ、人里はなれた細見谷に林道を作って、本当に自然は守られるのか。
それだけのお金をつぎ込む価値が果たしてあるのか?他にやり方はないのか。
費用対効果の検証すること、何が問題で、何がベストの解かを考えることと言う点ではどちらも同じです。

機構が着工することが確実となった今、その決定を覆せるのは、県民、廿日市市民といった「納税者」、そしてその代表である首長や議員である。

県民、廿日市市民の皆さん。
県知事、廿日市市長、県議会議員、新生廿日市市議会議員の皆さん。
納税者として、またその代表者として、先代から引き継いだ、かけがえのない自然を次世代へと手渡すべきものとして、本当にこのような工事を容認してしまってよいのでしょうか?

今日傍聴に来られていたマスコミの皆さん。ジャーナリストとして、県民として、あるいは廿日市市民として、どうお感じになられましたか?

断じて挫けず、戦い続けましょう。