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明日の神話

岡本太郎氏が60年代に制作した壁画が数年前メキシコで発見された。
原爆投下をテーマにした作品で「明日(あす)の神話」という題名が付けられている。
現在、日本に輸送され、修復作業が進行中である。
このほど広島の現代美術館で、この作品の原画と、実物をデジカメで撮影したほぼ原寸大のパネルを展示する会が開かれたので、足を運んでみた。

おおむね縦5.5メートル、横30メートルにも達する大壁画は観るものの言葉を奪う。

ピカソゲルニカにたとえる声もあるようだが、私がかつて目にしたそれが、
祈りや鎮魂や怒りや惨状を感じさせたのとは随分趣が異なる。

岡本氏は原爆に雄々しく立ち向かう人類を描いたとの解説が施されていたが、
どうもピンとこない。

明日の神話」は、言葉での変換を許さず、ただひたすら圧倒的な存在感でそ
こに在る。

既知の何かに置き換えが出来ないままに、規格外の大壁画そのもの全部が我々
に押し寄せてくる。

メデューサの蛇に魅入られた人のように、観るものはただ立ちつくす。

神話である所以だ。

金縛りが解けると、神話を作ったのは神ではなく、人であることに気付かされ
る。

人類の限りない可能性こそが、あすの神話である。
人は本当に凄い。雄々しくという注釈の意味がようやく少しつかめた。

この素晴らしい壁画はぜひとも広島に誘致したい。

私は市民球場の現在地立替派であることは以前にも延べたとおり。
しかし、ヤード跡地での新球場建設が本当にやむをえない既定路線となり、現在の市民球場の跡地利用の問題が出てくるならば、この周辺こそ、この「明日の神話」の設置に相応しい場所ではないか。

市民球場のスペースを年間何万人とかの商業型集客施設に変えるという案もなされているようだが、これはいかがなものか。
どうしても球場をヤード跡地に移転するというなら、現在の市民球場は、古代ギリシアのオープンエアの円形劇場(古代劇場)のような形で再活用し、こども文化科学館を含むこの一帯のどこかに「明日の神話」の設置スペースを設けてはどうか?

明日の神話」誘致をきっかけに平和・文化都市の名に恥じない、都市計画を考えるべきである。