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明日(あす)の神話2

広島テレビの夕方のニュース、『テレビ宣言』に生出演

金曜徹底討論という企画で、以前にもこの独り言で紹介した岡本太郎氏の大壁画「明日の神話」の誘致問題についてコメントした。

この大壁画は、原爆をモチーフに描かれたものであり、「ヒロシマナガサキ」という副題が冠せられている。

現在この壁画を管理する財団が、岡本氏の生誕100年に当たる2011年までに、この壁画の恒久的設置先、寄贈先を募集中であり、対象として公的機関を検討中であると伝えられている。

サブタイトルにもなっている街としては、是非とも誘致したい。
人類のすごさ、たくましさ、そして可能性を感じさせてくれる壁画を誘致することは、広島市民と世界の平和運動を大きく勇気づけてくれるものと思う。

そんな中、現在広島市では市民球場の移転計画がもちあがっており、その跡地利用について検討が進められている。
市民球場は、広島市平和公園の北側に位置している。
平和公園を設計したのは、建築家の丹下健三氏である。
彼は、平和公園の設計に際し、母と子の像ー慰霊碑ー原爆ドームが一直線上に並ぶという都市の軸を作り出した。

この「聖なる軸」の延長線上にあるのが現在の広島市民球場である。
明日の神話」を広島に誘致できたなら、その設置場所は、当然この聖なる軸の延長上、つまり現在の市民球場の位置こそふさわしい。

私は、昨年7月東京で開かれた広島市事業説明会に出席し、「明日の神話」について誘致活動の有無および状況をたずねた。

その時の広島市からの回答は、修復作業が終わった段階で、誘致するかどうかなど検討するという趣旨の内容であった。

当時は、市民球場のヤード跡地への移転が市議会の特別委員会で議論される前であり、市民球場跡地の利用問題が市民の関心事となる前であった。

今年も25日に広島市事業説明会が東京で開かれる。

もちろん出席して、「修復作業が終わった今、また、球場の跡地利用の方策が検討される中、再度広島市の見解を問う」予定。

また、まもなく修復が完了した壁画の現物が汐留で公開される予定であり、上京の折に、あわせて現物を見に行きたい。

行政側は、この壁画の展示スペース確保にかかる費用負担を嫌気し、つまり財政上の理由から、誘致に消極的と伝えられる。
しかし民間企業の新商品の開発もそうだが、出来ない理由からしゃべっているようでは、50年先、100年先を見据えた都市計画・まちづくりのような大きな仕事は絶対に出来ない。
どうすれば出来るようになるか、みんなで知恵をしぼる。
展示スペースの建設・運営についても、方法は公設公営だけではない。
あとは資金面も含めて、市民も、政治も、行政も腹を決められるかどうかである。
あきらめの壁に負けないという覚悟が決まれば、市民で政治を動かし、政治が自らの決断で行政をつき動かしていけると信じている。

今回、このテレビ番組に出演して、はたと気づかされたことがある。
それは広島で誘致活動を進めていらっしゃるギャラリーGの木村さんが、「いったん広島に誘致が決まったとしても、その後、壁画は分割して、他の都市にも貸し出すことはできる」という見解を示してくださったことだ。

長崎との間に、この壁画の誘致をめぐって争う。
この構図は面白くまた分かりやすく映るのかもしれない。
しかし、『平和の象徴の誘致が発端となって、平和都市間で争いがおきる』という構図ほどナンセンスなものは無い。

岡本氏が生きていらっしゃったなら、そのナンセンスさをお叱りになり、もっと大らかな気持ちを持ちなさいと諭されるのではないか。

国民の共有財産として、住所が広島になったとしても、壁画はたまに旅に出る。

そんなしなやかさ、大らかさこそ平和の象徴にふさわしいのではないか。
そう思わせてくれるご提案だった。