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後期高齢者医療制度

4月から始まった後期高齢者医療制度は、2年前、小泉政権下で行なわれた政府与党の強行採決によって導入が決定された。

障害者自立支援法と並び、郵政解散衆議院の7割を占める巨大与党の横暴振りを物語る社会保障切捨ての象徴的事例だ。

消えた年金5000万件のうち、2000万~2800万件はいまだに持ち主の特定が困難なままだ。

ところが4月15日はこの後期高齢者医療制度の保険料が年金から天引きされるというしくみが始まった。

つまり受け取る年金は消えているかもしれないのに、支払う健康保険料はしっかり満額天引きされるわけだ。

年間18万円以上の年金を受け取っている人は、介護保険料と同様に、年金から保険料が天引きされる。これにより介護保険料と合わせると多くの高齢者が月平均で1万円、2か月に一度の年金受給であれば一度に2万円程度を天引きされる計算になる。

また、年間18万円未満の年金受給者は保険料が年金から天引きされない代わりに1年以上保険料を滞納すれば保険証を取り上げられ、資格証明書が発行されることになった。

これにより医療を受けた場合にはいったん費用を全額つまり10割負担しなければならないことになった。わずかな年金で生活する高齢者に医療費を10割負担しなさいというのは病院に来るなと言っているにも等しいことだ。

さらに、75歳以上の高齢者の増加に応じて自動的に保険料が引き上げられる仕組みも作られた。

2年前に厚労省が発表した試算によれば、加入者が支払う保険料は当初の年間6.1万円から、2015年度には8.5万円に約4割増加するとの予測がたてられていた。

実際には当初の保険料は全国平均で年間7.2万円だったので、この水準に引き直せば7年後の保険料は年間で10万円程度になってしまう計算だ。

一方74歳以下の国保加入者がしはらう健康保険料はこの間に7.9万円から9.7万円へと2割程度の増加になると見込まれている。

75歳を境に、同じ期間の間の保険料の伸び率が方や2割、方や4割と2倍も違う。医療費抑制の名のもとに、高齢者に負担を付け回す構図が透けてみえる。

そもそも保険という考え方に立ちながら、ある年齢以上の方々だけを別枠にしてしまうというのは大いなる自己矛盾と言わざるを得ない。

保険とはそもそも大勢の人が少しずつお金を出し合って、万が一のために備えるというリスク分散、助け合いの精神が基本だ。したがって、病気にかかるというリスクが高まっている高齢の方だけを切り離して、つまりはリスクの高い人だけを切り分けて保険が成り立つはずがない。リスク分散のしようがないからだ。

つまりはそもそも無理がある制度設計をしておきながら、その矛盾のつけを7年後に4割も保険料を引き上げることや病院に来させないことで解消しようとしている、とんでもない法律がこの後期高齢者医療制度というわけだ。

しかも、先ほども触れたように受け取る年金は消えているかもしれないのに、支払う健康保険料はしっかり満額天引きされるという不公平は、到底国民の理解を得られるものではない。

このままでは負担に対する不公平感、制度に対する不信感、将来に対する不安は増すばかりだ。

これらを解消するため、民主党はこの後期高齢者医療制度を廃止すべきだと考える。

国民に負担を押し付ける前に、無駄遣いを削れ、命を守る医療を削る前に天下りを削れ。

それが山口2区で示された民意だ。