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渡り容認政令を許すな

2万6千人の官僚OBの天下り先4700団体に流れているお金は、たった1年間でなんと12.6兆にも上るということが、昨年民主党が要請した衆議院の調査で判明しました。

また中央省庁やその出先機関と随意契約を行っている公益法人の約8割に省庁OBが在籍していて、OBを受け入れていない法人に比べて契約件数は4倍、受注金額はなんと8倍にも上っていることが会計検査院の調査で明らかになっています。

さらに申し上げれば、社団法人や財団法人などの公益法人の45.4%つまり半数近くに官僚OBが理事として天下っており、その数はなんと7500人を超えることも総務省の調査で明らかになりました。

厳しい経済情勢、雇用情勢に鑑みれば、そうした無駄遣いの温床である天下りは、やはり一刻も早く根絶していかなければなりません。

にもかかわらず、なんとその天下りにさらに拍車をかける、これまでの議論をさらに後退させる、天下り容認政令、それも独立行政法人や財団法人などを渡り歩き、何度も退職金を受け取るという、いわゆるわたりを推進するかのような政令を官僚が作成し、麻生総理もこれを昨年閣議決定していたことが問題となっています。

つまりは既得権を死守しようとする官僚の巻き返しに負け、そうした天下り推進を追認してしまったということです。

国民は深刻な雇用不安にさらされている、現に職を失った人もいらっしゃる、3月末までに8.5万人の非正規雇用の方々が職を失うともいわれている。そのときに、官僚だけが二度目三度目の天下りまで享受しようとしている。

とんでもない話です。

2年前の国家公務員法改正で、これまで役所ごとにこっそりと行われてきた天下りのあっせんは、今後は人材バンクに一元化することとされました。

この法律は改正とは名ばかりで、今までは役所ごとにこっそりと行なわれていた再就職の斡旋を、今後は天下りバンクという政府公認の天下り斡旋機関が一手に引き受け、公然と行なっていくというものにほかなりません。つまりこれでは天下りは全くなくならない。仲介業者を変え、これからも生き残り続けることになる。しかも、天下りについての2年間の禁止期間まで撤廃するという内容です。談合などであれだけ問題になった口利きすら、再就職して2年経てば解禁してしまうというとんでもない内容も盛り込まれています。これでは天下りの原則自由化、事実上の全面解禁に他なりません。

いわゆる渡り、退職金の二重取り、三重取りも大問題です。
従来の法律では離職前5年間の業務と関係のある民間(営利)企業への就職は、退職後2年間は禁止されてきました。ところが、国家公務員OBが独法公益法人天下りして2年経過するのを待ち、その後民間(営利)企業に転職すれば、いわゆる「渡り」、つまり退職金の二重取り、三重取りが可能になるという抜け道が悪用され続けてきたわけです。

にもかかわらず、一昨年の改悪で、この2年間の禁止期間さえ撤廃されることになり、受け入れ側、天下り先の「要請」という形を取れば、いくらでも天下りし放題、事実上の全面解禁に道が開かれてしまいました。

そういう経緯ですから、もちろん私たちはこの人材バンク自体―08年末に設立されていますがー政府公認の天下り仲介機関、天下りバンクともいうべきものであり、そもそも官僚の再就職のあっせんを国が面倒みること自体がおかしいんだとして天下り自体の根絶を訴えてきました。

残念ながら、衆議院で7割をしめる与党によってこうした法改正が行われてしまったことはご承知のとおりです。

このとき、天下りバンクに一元化されるまでの3年間は、役所ごとに自らの職員の再就職をあっせんすることも例外的に認められるとされてしまいました。

役所ごとの天下りのあっせんが3年間は生き残ることとされたわけです。

そこで少なくとも、出身官庁の許認可、予算などといった権限を背景に、押し付け的あっせんやそれにともなう官と業の癒着などといったことがないように、こうした人事の公平性、客観性、透明性などを担保するうえで、第3者委員会を作って、そこが承認したケースだけ例外的に認めることにしようじゃないかと、せめてもの歯止めとして当時のわたなべ大臣が決めたわけです。

その後、この第3者委員会のメンバーについては(国会同意人事とされたため)、天下りはそもそも認めないとする私たち民主党、とりわけ多数を占める参議院での否決によって、この人事が決まらず、役所ごとの再就職のあっせんへの歯止めとして機能してきました。

あと3年間程度、各省庁があっせんする天下りを続けさせてほしい。その天下りを承認する委員会を作りたいので、そのメンバーにこういう人たちをあてたい。同意してほしいという提案です。そんなものに同意できるはずがありません。

ところが、これに業を煮やした官僚は、こともあろうに、法律を執行するために、その趣旨にのっとって作られるはずの細かい取り決め、いわゆる政令を自分たちの都合のよいように書き換え、同意人事が不同意でも、総理が直接認めれば、今までどおり役所ごとの天下りのあっせんは認められる、いったんやめて他の組織に移ったOBの再就職、つまり2度目3度目の天下り、退職金の二重取り、三重どり、独法公益法人や民間企業を渡り歩くという、いわゆる「渡り」についても総理が認めれば、OKになるという骨抜き規定を盛り込んでしまいました。

当然こんなものは認められない、民意の代弁者たる国会の否定である、そういって断固拒否すべきはずの総理が、こともあろうにこれを昨年12月のどさくさまぎれに閣議決定してしまった。つまりは官僚による改革の骨抜きを許してしまったわけです。

これだけ景気が悪いときに12.6兆円ものお金が垂れ流されている天下り、無駄遣いの温床たる天下りを容認する政令改正を認めてしまった、国民不在の官僚政治に文字通りお墨付きを与えてしまったわけです。

12.6兆円は消費税5%分の税収に相当します。

私たちは天下りを根絶し、そこに垂れ流されているのと同じ消費税5%分のお金は、年金制度一元化、最低保障年金の創設に充てるべきだと訴えています。

つまり消費税5%分のお金を天下り先に垂れ流し続ける今の政権がいいのか、それとも同じ5%分の消費税があるなら年金制度の抜本改革にあてるべきだという私たちの政権がよいのか、どちらがいいか選んでいただくチャンスが次の選挙でもあるということです。

皆さんは有権者と呼ばれています。権利を有する者と書きます。それは政権を選ぶ権利を持っているということです。どちらの政権の税金の使い方が良いのか、選ぶ権利を持っているということです。

景気や雇用がこれだけ厳しい時に、官僚だけがなんども天下りを繰り返せるような政令改正をこっそりと閣議決定してしまう、官僚の既得権を守り、引き続き消費税5%分の税金を天下りに垂れ流し続ける政権でいいのか、

医療や介護など時代のニーズにも合い、予算を必要としている分野はほかにたくさんあるのに、結局族議員の抵抗に屈し、骨抜きとなってしまった道路特定財源一般財源化、公共事業特定財源に衣替えし、しかも3千億も逆に焼け太りしてしまった骨抜きの道路特定財源一般財源化でいいのか、

貴重な税金、しかも将来の借金返済のための準備金を2兆円も取り崩して、景気回復にも、雇用回復にも、将来不安の払しょくにも、そのいずれにもつながらないことに浪費しようとしている、本当に困っている人の負担軽減や格差の解消にもつながらない、そうした2兆円もの定額給付、ばらまきを許していいのか、

民意とかけ離れたこういう税金の使い方は、やはり抜本的に改めていくべきではないでしょうか。

今回の定額給付の撤回署名を契機に、税金の使い方を改めよという国民の意思をはっきりと政府に突き付ける、その第一歩にしたいと考えています。

どうか私たち民主党の活動にご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。